お墓は負の遺産なのか。親と子で違ったお墓への思い

2026年11月5日(木)


こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

最近、ブログのネタを探すのに、
ネットニュースを見ることが多くなりました。

今朝もそんな中で、
ちょっと興味深い記事が目に留まりました。

「脳トレ」で知られる
東北大学の川島隆太さんが、
ご自身の家のお墓について語られた記事です。

川島さんは2021年、
それまで千葉県にあったお墓を閉じ、
現在お住まいの仙台市に
新しくお墓を建てられたそうです。

お墓はいらないと思っていた川島さん

記事によると、
もともと川島さんのお父様が建てられたお墓は、
千葉県の市営霊園にありました。

しかし、仙台に暮らす川島さんにとっては
遠方です。

お母様が亡くなってからは、
お墓参りに行けるのも年に一度ほど。

お参りのたびに供えた花が、
次に誰かが訪れるまで
枯れたままになっていることにも、
寂しさを感じていたといいます。

そんなこともあって、奥様と相談し、
千葉のお墓をしまうことにしました。

そして、その先のことを考えたとき、
川島さんご自身は、お墓を持つ必要性を
あまり感じていなかったといいます。

ご自身は無宗教で、
亡くなった後は散骨でも構わない。

ところが、その話を息子さんたちにしたところ、
思いがけない反応が返ってきました。

4人の息子さんのうち、
仙台で暮らす3人から反対されたのです。

理由は、「お参りできる場所がほしい」
というものでした。

しかも、川島さんは息子さんたちを、
それほど頻繁にお墓参りに
連れて行っていたわけでもなかったそうです。

そんな息子さんたちが、
お参りする場所を望んだことに、
ご本人も驚かれたようでした。

結局、川島さんは仙台に新しい墓地を求め、
お墓を建てることにしたそうです。

同じ家族でも考え方は違う

親子だけでなく、
息子さん同士でも考え方は違いました。

仙台を離れている長男さんは、
あまり関わろうとしない様子だったといいます。

ただ、その長男さんも、
10年後、20年後に同じように
考えているかどうかは分かりません。

親を亡くしたとき、自分に子どもができたとき、
年齢を重ねたときに、
気持ちが変わることもあるでしょう。

人の考え方は、
置かれた立場や時間の経過によって
変わっていくものだと思います。

お墓は将来の負担になるのか

この記事のコメント欄には、
将来の子孫に負担を残さないことが大切だ、
という趣旨の意見もありました。

確かに、お墓を維持していくには
費用も手間もかかります。

遠方にあるお墓を管理し続けることが
難しくなったり、継ぐ人がいなくなったり
することもあります。

将来、子どもや孫に負担をかけたくない。

そう考えるのは、
親として自然な気持ちでしょう。

では、その子どもや孫が、
お墓を必要としていたらどうでしょうか。

今回の川島さんの息子さんたちは、
まさにそうでした。

お墓を残すことが負担と感じる人もいれば、
お参りできる場所があることを、
大切に思う人もいる。

ある人にとっての負担が、
別の人にとっては大切なものになることもある。

お墓を「負の遺産」と呼ぶ声を
最近、本当によく耳にするようになりました。

でも、お墓が負担になるのか、
それとも大切な場所になるのかは、
その人の立場や考え方によって違うはずです。

今の私たちが、将来の子どもや孫にとっての
お墓の価値まで、あらかじめ決めることは
できないと思うのです。

まして他人の行動を、
自分の物差しで測ることなど
できるものではないと思います。

費用や管理のことは、
もちろん考えなければなりません。

それと同じように、
そこにお墓があることを必要としている人の
気持ちにも、私は目を向けたいと思います。

次の世代の気持ちは、次の世代のもの

今、お墓を守っている人には、
実際に管理をし、費用を負担しているという
現実があります。

その中で、お墓を残すか、移すか、しまうかを
考えることになるでしょう。

ただ、その判断をするとき、
次の世代がどう考えているのかによって、
選択が変わることもあるのだと思います。

自分にとって必要がないからといって、
家族にとっても必要がないとは限らない。

反対に、自分が大切にしているからといって、
次の世代にも同じように大切にしてほしいと
求めるのも、また難しい話でしょう。

私もお墓を建てる方、移す方、しまう方に
接してきましたが、お墓への思いは一軒一軒、
本当に違います。

今回の川島さんのお話では、
息子さんたちが自分たちの気持ちを伝え、
それを受けて、息子さんたちの思いを尊重し、
仙台に新しくお墓を建てることにしました。

川島さんご自身は、今も亡くなったら
散骨でかまわないと考えているそうです。

そして、もし息子さんたちが
「お墓はいらない」と言っていたら、
別の方法を考えただろうとも語っています。

今は、息子さんたちがお孫さんを連れて、
お彼岸にお参りに行っているそうです。

今の自分がお墓に対してどう考えているか。
それと、次の世代がどう考えるか。

川島さんのご家族の話を読みながら、
その二つは分けて考える必要があると
改めて感じました。

では。


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