お墓に刻まれた名前、あなたは何人知っていますか?
2026年11月3日(火)
こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
お墓に新たに戒名を刻む際に、
すでに彫刻されている方々の
戒名を目にすることがあります。
そんなとき、刻まれた文字を見ながら、
その方がどんな人生を歩まれたのか、
ふと思いを巡らせることがあります。
戒名の文字から想像する、その人の人生
例えば、戒名の中に「唱」という字があれば、
歌うことが好きな方だったのかな、と。
もしかしたら、歌や音楽に関係する仕事を
されていた方なのかもしれません。
「匠」という字があれば、
何かの職人さんだったのだろうか、
ものづくりが得意な方だったのかな、と
想像することもあります。
もちろんそれは、あくまで私の勝手な想像です。
ただ、実際に生前の仕事などに関係する文字が
使われていたと知ったこともあります。
また、院号や院殿号などがあると、
お寺との関わりが深いご家族だったのかな、
と思うこともあります。
そこに刻まれた文字から、
その方の生きた時代や人生の一端を
想像することがあるのです。
自分の先祖の名前を、どれだけ知っているだろう
自分自身の先祖について考えてみると、
私も知らないことがたくさんあります。
父方の先祖については、
ある程度名前が分かります。
ところが、母方の先祖となると、
祖父母の名前までは知っていても、
その前の代となると、正直よく分かりません。
皆さんはどうでしょうか。
ご両親の名前は当然ご存じでしょう。
祖父母の名前も、もちろんわかりますよね?
では、曾祖父母の8人となると?
さらにその上の16人はどうでしょう。
自分につながる先祖は、
代をさかのぼるほど増えていきます。
けれども、その一人ひとりの名前や、
どんな人生を送ってきたのかを
知っている人は、そう多くない気がします。
積み木が崩れた瞬間の「あっ!」
以前、私は「いのちの積み木」という取り組みの
ファシリテーター養成講座を受けました。
これは、ご先祖様から自分へと続く
命のつながりを、積み木を使って
目に見える形にする取り組みです。
一番上の積み木が自分。
その下に両親、さらに祖父母、曾祖父母と、
代々の先祖にあたる積み木が
積み重なっています。

ご先祖様から自分へとつながる『いのちの積み木』
そして、その中から
誰か一人にあたる積み木を抜いてみる。
すると、一番上の自分も含めて、
積み重なっていた積み木がガラガラと
音を立てて崩れ落ちます。
実際に体験すると、積み木が崩れた瞬間、
思わず「あっ!」と感じます。
自分が今ここにいるのは、父と母がいたから。
その父と母にも、それぞれ両親がいて、
さらにその上にも先祖がいる。
頭では分かっていることです。
でも、実際に積み木が崩れる様子を
目の前で見ると、感じ方がまるで違うのです。
もし、その中の誰か一人でもいなかったら、
今の自分はここにいなかった。
当たり前のように思っていたことが、
その瞬間、急に現実味を帯びて迫ってきます。
お墓に刻まれている、一人ひとりの名前
改めて、お墓に刻まれた戒名のことを考えます。
そこには、何十年も前、
場合によっては百年以上前に
亡くなられた方の名前が残っています。
その方がどんな人だったのか、
今ではそれを知る人も
いなくなっているかもしれません。
それでも、石に刻まれた名前は残り続けます。

代々の戒名が刻まれた墓誌
その一つひとつの名前の向こうに、
確かに生きていた人がいる。
そして、その人たちにもまた、父や母がいて、
さらにその先にも多くの先祖がいたはずです。
普段、何気なく目にしている墓誌にも、
長い年月を経て受け継がれてきた
命のつながりがあるのですね。
今度お墓参りに行かれたとき、
そこに刻まれている名前を
少しゆっくり眺めてみてはいかがでしょうか。
知らない名前の中にも、
今の自分につながる誰かがいるかもしれません。
では。
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