お墓は、会いたい時に会いに行ける場所
2026年9月25日(金)
こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
たとえば、仲の良かった友人が
亡くなったとします。
本人とは親しくしていても、
ご家族とはそれほど面識がない。
そういうこともありますよね。
ふとした時に思い出して、
線香でもあげに行きたいな、と思っても、
ご自宅に伺って仏壇に手を合わせるとなると、
少し気を遣います。
でも、お墓があれば、場所さえ分かっていれば、
自分の都合のいい時に行くことができます。
花やお線香を持って行ってもいい。
何も持っていなくても、
近くまで来たからちょっと寄って、
手を合わせるだけでもいいと思います。
もちろん、お線香を何本か持っていて、
火をつけて供えることができれば、
それはそれで、なおいいですよね。
少し話しかけて、
「じゃあ、またな」と帰ってくる。
そして、また思い出して、
お参りしたくなれば、また行けばいい。
同じお墓に何度お参りしたっていいんです。
誰かに時間を合わせてもらう必要もないし、
長くいたければ、長くいてもいい。
亡くなった人に、
会いたい時に会いに行ける。
お墓って、いいものだなとつくづく思います。
これは、なにも
友人に限った話でもないでしょう。
私も墓マイラーの端くれで、歴史上の人物のお墓や
古い石造物を訪ねて歩いています。
本や資料の中でしか知らなかった人でも、
お墓の前に立つと、
この人も本当にこの世に生きていたんだな、
という実感が湧いてきます。
その人が生きた時代や生涯を思いながら、
手を合わせる。
こちらの心の中だけのことかもしれませんが、
そこには一種の交流のようなものが
あるように思います。

『ウルトラマン』『ウルトラセブン』などの演出で知られる、実相寺昭雄監督の墓。
こうしてウルトラマンや怪獣の人形が
並んでいるのを見ると、
今も慕われているんだなと思います。
興味を持った人のところへ実際に足を運び、
手を合わせることができる。
これも、お墓があるからこそです。
気楽に訪ねていいと思います。
普段のお墓参りのついでに、
ちょっと寄って手を合わせる。
ただ、気楽に行けることと、
いい加減な気持ちで行くことは違います。
興味本位で、観光地を見物するような気分で
行くのとは、ちょっと違う。
有名な人のお墓であっても、
そこには亡くなった人が眠っていて、
今もお参りに来る人がいます。

芥川龍之介の墓。今も花が供えられ、多くの人が訪れています。
墓前で騒いだり、お墓を記念撮影の背景のように
扱ったりするのは、違うと思うのです。
敬意をもって手を合わせ、
その人のことを思う。
それだけで、もうお墓参りです。
ただの見物とは別の時間になります。
家族でも、友人でも、
何百年も前に生きた人でも。
会いたいと思った時に、
会いに行ける場所がある。
お墓には、そういう役割も
あるのだと思います。
では。
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