墓じまいの「墓石の処分費用」は、石を捨てる値段だけではありません
2026年9月29日(火)
こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
今日も朝から雨です。
正直なところ、現場仕事が滞ってしまって
気が気ではありません。
ただ現場に出られない日は、
その分、ほかのことに目が向きます。
そんな中、墓じまいの代行会社が昨日発表した
経験者100人への
アンケート結果を見つけました。
「墓じまいで最も費用がかかった項目」を
聞いたところ、「墓石の処分費用」が76人。
離檀料やお布施を引き離して、最多でした。
100人へのアンケートですので、
これがすべてとは思いません。
ただ、石屋の感覚としては、
この結果に意外さはありません。
ただ一つ、気になる点があります。
「処分費用」と聞くと、
石を廃棄するだけの値段のように受け取る方が
多いのではないでしょうか。
金額に響くのは、石の量はもちろんです。
でも、実際にはそれに加えて、
解体して石を運び出すまでの手間も
大きく関わります。
同じ大きさのお墓でも、
トラックを横付けして解体できる場所と、
山の上にぽつんと一基だけあるような
場所とでは、かかる手間がまるで違います。
機械を上げるのにも手間がかかり、
そこから運び出すのにも手間がかかります。
金額が違ってくるのは、当たり前のことです。

墓石の撤去では、重機が使えるかどうかで作業の手間が大きく変わります。
アンケートの自由回答にも、
狭い通路の奥や重機が入れない場所で、
手作業が増えて割高になった、
という声が載っていました。
実はこれ、石屋が見積もりで考えていることと、
ほぼ同じです。

基礎コンクリートを解体しているところ。石を外したあとにも、こうした作業が続きます。
もう一つ、回答の中には
見積もりより費用がかさんだ、
という声もありました。
言い訳したいわけではないですが、
これにも、石屋の側には事情があります。
お墓の内側や地面の下は、掘ってみるまで
分からない部分があるからです。
特に、他の石屋さんが建てたお墓は、
基礎のコンクリートがどれくらいの厚さなのか、
中がどう作られているのかなど、
外側からは見えません。

特に他社施工のお墓では、外からは分からず、解体してみて初めて想定以上の基礎が出てくることがあります。
もちろん、見積もりの時点で分かることは、
きちんと見積もりに入れます。
そのうえで、うちの見積もりには
標準的な状態を想定した金額であることを
書いています。
コンクリートが想定より厚かった場合や、
石が埋まっていた場合には、
別途費用がかかるかもしれないと
書き添えることもあります。
ただ、よほどのことがなければ、
追加は請求しません。
実際、それほど大きな想定外は、
そう多くは起きませんから。
でも、その「よほど」の場合には、
追加の費用をお願いすることがあります。
その場合は、現場を見ていただくか、
状況をお伝えしたうえで進めます。
逆に、想定よりも簡単に外せることもあります。
基礎が入っていなかった、ということも、
ごくたまにはあったりします。
本来は基礎が入っていてほしいところで、
残念なことなのですが、そういうときには、
請求を低く抑えることもあります。
「墓石の処分費用」
この一言の中には、
搬出の条件や、地面の下の見えない部分の想定まで、
いろいろなことが含まれています。
見積もりを見るときは、金額と一緒に、
何を想定した金額なのか、そこも見てみてください。
では。
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