「虫よけ」から考えた、見えない仕事のこと

2026年6月6日(土)


こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

ヤフーニュースを眺めていたら、
鳩居堂の虫よけシリーズが
今年も始まったという記事が目に入りました。

鳩居堂といえば、
うちにある祝儀袋も鳩居堂のものです。
どこか馴染みがあるような気がしました。

記事を読んで、気になったので
公式サイトまで確認してみました。

「虫よけ」と銘打っているので、
蚊への効果があるのかと思いきや、
対象はユスリカやチョウバエ。

人を刺す蚊への効果を
うたっているわけではありません。

記事の見出しだけ読めば、
夏の虫よけとして使えるものと
思う人も多いでしょう。

でも中身をちゃんと読むと、
そうではない。

これはもちろん、
悪意があるわけではないと思います。

ユスリカやチョウバエを寄せ付けないのは
本当のことでしょうし、
天然香料にこだわった上質な香りを
楽しめるのも本当のことだと思う。

余談ですが、
天然香料の香りは素直によいと思いました。
蚊にも効くなら、現場に持っていこうかと
少し考えたくらいです。

ただ、表示や言葉だけで判断すると、
肝心の中身を見落とすことがある。

これは、石の仕事でもよくあることかな
と感じます。

翻って、自分の仕事を考えます。

例えば、お墓の据付工事では、
モルタルや接着剤の硬化を待つ時間を、
きちんと取ることにしています。

据えたばかりの石の上に次を載せれば、
下の石は動く。

ほんのわずかでも動けば、
モルタルと石の間に隙間ができます。
いわゆる「縁切れ」というやつです。

だから「今日はここまで」と
止める日があります。
時間が余っていても、です。

次の工程へ進むために、待つ。
この養生期間が必要なのです。

その分、現場に通う日数が増える。
当然、費用が下がることもない。

効率を追えば、もっと早く終わらせられます。
一日でどんどん積み上げていけば、
工期は短くなる。
結果、価格にも反映するでしょう。

でも、それはうちのやり方ではない。

完成したお墓を見ても、
施工のプロセスまではわかりません。

硬化をどれだけ待ったか。
何日かけて据えたか。
そういうことは、完成してしまえば
見えなくなってしまいます。

でも、そこを疎かにしたくない。

見えないところに手を抜かない、
というより、
見えないところこそが仕事だと
思っているからです。

表示や言葉より、中身を見る。
言葉で安心を売るのではなく、
仕事で安心を残す。

吉澤石材店は、
その一点を大切に、
日々の仕事を続けていきたいと思っています。

こんなことを書いてきましたが、
鳩居堂の虫よけシリーズ。
ひとつ買ってみようかな、
などとも思っています。
香りは、やはり気になりますので。

では。


※お墓の据え付けで時間をかける理由や、見えない部分の仕事については、以下の記事でも詳しく触れています。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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