お墓参りの時に気を付けていただきたいこと~お線香の量について~
2026年9月6日(日)
こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
9月に入り、天候がすぐれない日が続きます。
気が付けば、あと半月ほどで秋のお彼岸。
お墓参りに出かける方も多くなる時期です。
先日は、墓石へお酒を直接かけないほうがいい
という話を書きました。
今日はもう一つ、
お墓参りのときのお線香について少し。
お線香は、お墓参りの際には欠かせません。
ただ、お供えする量は、多くあげればより良い
ということではありません。
先日の納骨でも、
ご家族がお線香を大きな箱ごと持ってこられて、
「このくらいで足りますか」と尋ねられました。
そのときは、「こちらで調整して、
火をつけてお渡ししますから」とお預かりして、
数本ずつ参列の皆さんにお渡ししました。
お渡しする本数は、参列する人数にもよります。
また、お線香によって一束の本数も違います。
参列者が多ければ、
一人3本や5本程度ずつでも十分でしょう。
人数が少なければ、一束を人数に合わせて
分ければいいと思います。
また、一束といっても、お線香によって、
その本数はさまざまですよね。
一束あたりの本数が多いものなら、
それだけでもかなりの量になりますし、
反対に細い束なら、二、三束あげても
多すぎないこともあります。
ですから、何束、何本と
一律に決めるのではなく、参列する人数と、
お線香一束あたりの量を見ながら
加減すればいいと思います。
お墓の香炉や、その中に入っている線香皿は、
通常のお墓参りでお線香を供えるために
作られているものです。
大量のお線香を一度に燃やすことを
想定したものではありません。
お線香は、たくさん集まって燃えると
炎が上がりやすくなります。
お墓は屋外にありますから、
そこへ風が吹いて火があおられれば、
さらに勢いよく燃え上がることもあります。

大量のお線香を一度に燃やすと、香炉の中がこのような状態になることがあります。(イメージ画像)
お墓によく使われる御影石は
硬く丈夫な石ですが、高い熱を受けると、
表面がパチパチと弾けて
剥がれていくことがあります。
実は、この性質はお墓の加工にも
利用されているのです。
敷石などの滑り止めのために、
石の表面をバーナーの炎であぶり、
意図的に表面を弾けさせてザラザラに仕上げる。
弱点ともいえる性質を、
加工技術としてあえて利用する
「バーナー仕上げ」がそれです。
裏を返せば、御影石は
高熱にはデリケートな石だということです。
以前、納骨のときに大量のお線香が
一気に燃え出したことがありました。
お参りの最中でしたので、「早く終わってくれ、
すぐに線香皿を取り出さなければ」
と思いながら見ていたのですが、
間に合いませんでした。
かなり熱せられたところで、「ピシッ!」
という音がして、
香炉にひびが入ってしまいました。
水がかかったわけでもなかったのですが…。
真っ二つに割れてしまったわけではないので、
そのまま使い続けることはできます。
ただ、
新しく替えたばかりの香炉だったりすれば、
やはりもったいない。
取り替えるとなれば、
またその分の費用もかかります。
また、お線香を束のまま線香皿に置くと、
外側だけが燃えて、真ん中のお線香が
燃え切らずに残ってしまうことがあります。
ある程度ばらして、線香皿に広げれば
燃えやすくなります。
そして、もう一つ。
大量のお線香が燃えて
香炉が熱くなったところへ、
慌てて水をかけるのだけはやめてください。
実際に炎を目にし、慌ててしまう方も
いらっしゃる。
高い熱を受けた御影石を急に冷やせば、
その温度差によってひびが入ったり、
割れたりすることがあります。
香炉も線香皿も、
あくまで普通のお墓参りで使うためのものです。
お参りだからといって、
お線香をたくさんあげる必要はありません。
人数やお線香の太さ、
香炉や線香皿の大きさに合った量で
十分だと思います。
せっかくのお墓ですから、
香炉もできるだけ傷めずに、
長く使っていただければと思います。
では。
【関連記事】
※お墓参りの時に気を付けていただきたいことについては、こちらの記事でも触れています。
・墓石にお酒をかけても大丈夫? 石屋としてはおすすめしません
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