石屋が言う「お墓を建てない方がいい人」の話
2026年5月11日(月)
こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
石屋がこんなことを言うのも変なのですが、
お墓を建てない方がいい人もいる。
私は、そんなふうに思っています。
もちろん私は石屋ですから、
お墓を建てていただかなければ
仕事にはなりません。
それでも、
お墓を建てたことで、
その人が不幸になってしまうとしたならば、
それは無理に建てない方がいい。
そう思っています。
そもそも、お墓は、何のために建てるのか。
それはもちろん、先祖供養のためです。
亡くなった方を大切に思い、
手を合わせる場所を整えるため。
これが第一義です。
でも、それだけではありません。
お墓を建てることで、
残された人の気持ちが落ち着くことがあります。
親のために。
先祖のために。
自分にできることをした。
そう思えることが、
今を生きている人の、心の支えになる。
そんなことがあります。
私が
「お墓は幸せのシンボル」
「お墓参りは幸せの交換の場」
という言葉を大事にしているのは、
そこにあります。
先祖を供養しているつもりでも、
実は、こちらも支えられている。
お墓参りをして、手を合わせて、
心の中で話しかける。
そうすることで、
今を生きている自分の気持ちも整理される。
お墓には、
そういう働きがあると思っています。
だからこそ、もし、
お墓を建てたことで苦しくなってしまうなら、
それは少し違う。
親戚に言われたから。
世間体があるから。
墓くらい建てるものだと言われたから。
そうした理由だけで、
本人が納得しないまま無理に建てるのであれば、
一度立ち止まった方がいいと思います。

ただし、ここで
絶対に間違えてほしくないことがあります。
日々の暮らしが大変だから、
お墓を建てない方がいい。
そう単純に言いたいわけではありません。
最近は、
お墓は贅沢なものになったとか、
余裕のある人しか建てられないとか、
そういう言い方を見かけることがあります。
もちろん、今のお墓づくりにかかる金額は
簡単な出費ではありません。
石の値段も、加工費も、運賃も、
セメント類や接着剤や金具などの副資材も
軒並み値上がっています。
昔と同じ感覚で考えられない部分があるのは、
私も石屋として日々感じています。
でも、
お墓を建てることを、
余裕のある人だけの贅沢のように考えるのは、
少し違うと思っています。
悪い無理はしてはいけません。
暮らしを壊すような無理。
家族を苦しめるような無理。
誰かに押しつけられた無理。
本人が納得していない無理。
そういう無理は、
お墓づくりには向いていません。
けれど、なんて言いますか…
いい無理もあると思っています。
親父やお袋のために、
先祖のために、
ここまでは頑張ろう。
そう思って、自分なりに精一杯頑張って
建てるお墓があります。
簡単な出費ではない。
楽なことでもない。
けれど、
お墓を建てるために仕事を頑張ろう。
お墓を建てたから、これからも頑張ろう。
そう思えるなら、
そのお墓は、その人にとって大きな力になる。
私はそう思うんです。
「頑張ったんだ、俺は。
親父やおふくろのために。
先祖のために。
自分なりに精一杯頑張ってお墓を建てたんだ。」
そう思えることは、
強い自己肯定感につながると思います。
これは、自分へのご褒美として
お金を使うのとは違います。
自分を生み、育て、今の自分に
つながっている人たちのために頑張る。
自分以外の大事なもののために、
精一杯のことをする。
そういう機会は、きっと、
人生の中でそう何度もあるものではありません。
だから私は、
お墓は余裕があるから建てるものだとは
思っていません。
もしお墓を建てることで不幸になるなら、
無理に建てない方がいい。
けれど、
建てることで前を向けるなら、
少し頑張ってでも建てる意味はある。
価値がある。
ところで、こういう話をすると、
跡を継ぐ人がいないなら、
お墓は建てない方がいい。
そう聞こえてしまうかもしれませんね。
けれど、私は
そういう話をしたいわけではありません。
一代限りであっても、その人が納得して、
そのお墓に手を合わせることで
気持ちが支えられるとしたら、
そこにお墓を建てる意味は十分にあります。
反対に、
跡を継ぐ人がいるから、
必ず建てなければならない。
それもまた、違うと思います。
大事なのは、
建てたあとに、その人の心がどうなるか。
建ててよかったと思えるのか。
少しでも前を向けるのか。
自分はやることをやったと思えるのか。
そこだと思います。
お墓は、
人を苦しめるために建てるものではありません。
先祖を供養し、今を生きる人が支えられ、
少しでも前を向くためにあるものでもある。
そう思っています。
だからこそ、
金額だけで決めるものでも、
世間の空気だけで決めるものでもない。
親のために。
先祖のために。
家族のために。
そして、今を生きる自分と
さらに先の者たちのために。
自分はどうしたいのか。
そこを考えることも、
お墓づくりの大切な一部だと思います。
では。
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