ダム湖の水位が下がって見えたもの──お墓工事の「見えない部分」の話

2026年2月2日(月)


こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

今日は、お墓工事の「見えない部分」について
書いてみます。

最近、SNSでよく見かける投稿があります。
ここのところの渇水の影響もあってか、
ダム湖の水位が下がり、
水の底に沈んでいた昔の道路や石垣が現れた、
というものです。

普段は水に隠れていて、
そこに何があったのかさえ、誰も気にしない。
でも、水位が下がった途端、
「確かに、ここに人の営みがあった」
そんな痕跡が姿を現します。

見えなくなっていただけで、
無くなっていたわけではなかった。

条件ひとつで、
見えていなかったものが、急に見える。

私はお墓工事の仕事と少し似ているな、
と感じました。

お墓の工事にも、完成してしまえば、
もう二度と見ることのない部分があります。

それが、外柵の内側です。

基礎コンクリートの排水の位置。
石同士を補強する金具の入り方。
石と石の納まり。

出来上がってしまえば、
施主の方が目にすることはありません。
こちらから、積極的に見せるものでもない部分です。

正直に言えば、ここを多少雑にやっても、
すぐに不具合が出るとは限りません。
その場では分からないことも多い。

それでも私は、
「どうせ見えなくなるから」という理由で
手を抜く気にはなれません。

この写真は、とあるお墓の工事現場。

据付け途中の外柵の内側です。
あとは土を戻し、石を据えれば、
この中は完全に見えなくなります。

人によってはやり過ぎに見えるかも
しれませんが、
見えなくなる部分にもマスキングを貼って、
なるべく目地も荒れないように、
きれいに納めようとしています。

もちろん、内側のマスキングは、
構造上どうしてもそこまでできない
場所もありますから、
すべてがそうだとは言いません。

それでも、できるところは、
なるべく丁寧にやりたいと思っています。

お墓は、建てて引き渡した瞬間が
終わりではありません。

何十年、時には百年という時間を
引き受けるものです。

そして、いつか。
改修や解体が必要になったとき。

そのときに露になるのは、
こうした仕事の「内側」です。

ダム湖の底から現れた石垣のように、
ちゃんと作られていたかどうかは、
最後に必ず分かる。

その場に立った後の人間が、
「ああ、きちんとやってあるな」
そう思える仕事を残したい。

誰に褒められるわけでもなく、
別に映えるわけでもありません。

けれど、見えなくなる部分までを含めて、
次の世代が継いでついでいけるものにしたい。

私は、それがお墓をつくる仕事だと
思っています。

では。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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