それ、墓じまいじゃなくて『改葬』です。
2026年2月3日(火)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
昨日は、地元の石材組合として関わっている、
市営霊園当選者向けの相談の場に出ていました。
市営霊園の申請会の一角を使い、
営業行為などは一切せず、
当選された市民の方の不安や、
どう考えていけばいいのかという相談に乗る。
いわば、市民サービスの一環としての場です。
そこで、何人かの方から
こんなお話を伺いました。
「田舎のお墓を墓じまいして、
当選した川崎の市営霊園に移します」
良かったですね、と応えつつも、
私は少し気になりました。
それ、実態としては「墓じまい」ではなく、
「改葬」ではないでしょうか、と。
少しだけ、立ち止まって考えてみてください。
遠方にあるお墓を片付けて、
生活圏に近い川崎の市営霊園に移す。
これは昔から「改葬」と呼ばれてきた、
ごく普通の営みです。
お墓を終わらせるわけではありません。
むしろ、これからも続けていくための選択です。
ところが「墓じまい」という言葉が、
まるで当たり前のように使われています。
遠方のお墓を整理して、
お墓参りを続けやすい場所に移す。
先祖とのつながりを、
今の暮らしに合わせて整え直す。
それなのに、「終い」という字を使う。
「終わり」を連想させる言葉で呼ぶ。
どうにも、しっくりきません。
言葉ひとつで、受け取り方が変わってしまう。
だからこそ、ここはひとつ、
丁寧に整理しておきたいと思います。
昔からの言葉で言えば「改葬」です。
あるいは、
どうしても「墓じまい」と言いたいなら、
「終い」ではなく「仕舞い」だと、
私は思っています。
仕舞うというのは、
片付けて、次に使いやすくすること。
現状に合わせて形を整える、前向きな行為です。
つまり、それが改葬です。
合葬墓を選ばれる場合でも、
既存のお墓を解体し、
手順を踏んで納骨まで行うのですから、
「全部終わり」という話ではありません。
お墓の形としては一区切りついても、
先祖への想いまで終わるわけではないのです。
遠方のお墓でお骨を出し、必要な手続きを経て、
川崎の新しいお墓へ納め直す。
形は変わりますが、
ここ川崎で、また新しい物語が刻まれていく。

現状に即した形で、仕舞い直した。
それが、改葬という営みです。
先祖への想いが終わるわけではありません。
むしろ、大切にし続けるための選択なのだと、
私は思います。
それともうひとつお伝えしたいこと。
市営霊園は、応募しても必ず当たるかどうか
わかりません。
だから当選してから、田舎のお墓の管理者――
お寺や、親戚の方と初めて話し合いを始めよう、
という方も少なくありません。
それ自体は、決して間違いではありません。
ただ、できれば事前に、
「方向性」だけでも共有しておくと、
後々のトラブルは起きにくくなります。
いきなり電話で結論を迫る必要はありません。
お墓参りを兼ねて訪れて、
「将来は、こういう選択も考えている」
その触りを話すだけでいいのです。
それだけで、話の進み方はずいぶん変わります。
言葉は、想いを形にするものです。
お墓を移すことは、
決して先祖との縁を断つことではありません。
むしろ、先祖とのつながりを、
これからも大切にしていくための、現実的な判断です。
だからこそ、
正しい言葉で、正しい想いを伝えたい。
石材店として、そして地域の一員として、
そう思っています。
では。
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