緑ヶ丘霊園にて新規建墓工事中です 川崎市営霊園


2022年3月21日(月)


こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

春のお彼岸もお中日を迎えました。先ほど緑ヶ丘霊園まで納骨のお手伝いに行ってきましたが、墓参の方が多く見えていて、すでにけっこう混雑が始まっていましたね。

さて、お彼岸前にはこちらの市営霊園で新規墓所の工事に取り掛かり始めました。

今回の現場はこんな感じ。工事が先に進めばアップしていきますが、周りに木が多く落ち葉も少し気になる場所でもあるので、盛り土部分には敷石を貼って仕上げる予定にしています。

敷き込んである防草シートと区画を記した看板を外し、まずは根切り(掘削)作業開始です。丁張り(遣り方)をかけて基準を出し、そこから既定の寸法分だけ地盤を掘り下げていきます。

この作業、実は結構大事なところ。ここがいい加減だと基礎コンクリートの厚さが規定よりも薄くなったり、あるいは厚すぎてしまったりするからです。

薄いと上に重い石が載るので割れたりするのが心配です。では厚いぶんには割れる心配もないから良いのでは?と思う方もいるかもしれませんね。なぜ厚くなるのも問題になると思われますか?

それは基礎コンクリートが厚ければ厚い分だけお墓全体の重量が増してしまう…理由はこれなんです。

お墓の地盤にかかる重量が重ければ重いほど不利になる、つまり不動沈下の恐れが増してしまうわけで。それゆえこの丁張りをかける作業はおろそかにしてはいけないのですね。

規定まで掘削したら次は割栗石を敷き込んでランマーで転圧。下の写真はその作業後の写真ですが。

ここの区画は霊園の規定で納骨室からの排水パイプを敷設しなければなりません。基礎コンクリートに影響がない程度までもう一度掘り下げ、水勾配を取って排水パイプを埋め込みます。

そしていつものようにD13鉄筋を配筋。斜めにも鉄筋を入れて水抜き穴も設けます。

ミキサーで練った生コンクリートを流し込んで、丁張りからしっかりと高さを測って仕上げます。

とりあえずは基礎工事の完成です。お彼岸入り直前で終了できました。

このお彼岸期間とそのあと数日を養生期間として、据付け作業に問題がない程度置いてから石の据付に入っていこうと思います。

続きは作業が進んだら書いてみますね。では。


さて、実際の据付け作業ですがいつものように時間をかけて丁寧に進めていきます。

事前に補強金具取付の穴あけを行えなかったので、現場で手を加えながら施工していきます。この写真はアンカーボルトを打ちこむ穴を既定の場所にあけている様子ですね。

弊社では石材同士のつなぎ目と基礎コンクリートと石のつなぎ目、この両方に補強金具を入れています。

完成すると外からまったく見えない部分にも、これだけ手をかけているのがおわかりになると思います。

また根石と羽目石を接着するのは弾性接着剤。この接着剤も品質の良いものを選び、かつ使用量も多めに使っていきます。団子状に置いた接着剤が石にグチャッと挟まれ広がります。この面積も、丈夫なお墓づくりには実は重要なところなんですよね。

こうしたところって、実際にはわかる方にしかわかってもらえないかもしれません。単純に同じような大きさのお墓が立ち並んでいる中で見れば、どれもみな同じように見えてしまいますから。

でも、お墓は一度作れば何かがない限りはずっとそこに在り続けるもの。そうした性格のものをつくるにあたっては、材料を落としたり使う量を減らしたりすることだけは絶対に避けるべきと私は信じます。

良い品物を必要な分だけ充分に使う。こうした考え方こそ大事なのではないでしょうか。願わくはそうしたことを理解していただけるお施主様とご縁を結びたいものですね。

話が少しそれました。

こちらのお墓では雑草が生えないように敷石を敷くことを施主様がご希望されました。水平を確認しながら据え付けていきます。

敷石を敷き込むと水のゆくえが気になります。つまり水の逃げ道を作ってあげなくてはならないということです。

このくらいの広さのお墓では、敷石そのものに水勾配をしっかり取ることはなかなか難しかったりします。なので石塔を囲む羽目石の下側を少し抜いて、左右側面にも水を流してあげられるような作りをしています。

納骨室周りにも縁石を配し、芝台から石塔を据え付けていきます。

この据付にも性質の異なる接着剤を組み合わせて使用し、丈夫なお墓づくりを心がけます。

そして完成です。

洋型石塔に使用した石材はインドM10という中間色の御影石。建墓前にお施主様と現場で確認をしながら選んでいただいた石種です。

大きさも周囲に点在する洋型石塔を参考に決めたので、とてもご満足をいただけました。

また外柵にはベトナム産の白御影石、スーラオホワイトを使用。比較的目あいの大きな石ではありますが、こうして実際のお墓に使われるとサンプルなどの小さな石で見るよりもとても良く見えますね。こんなところもお墓にどんな石を使おうかと迷う時に覚えておいてほしい部分です。

入口の柱をやめてスッキリとさせたかった施主様のご希望通りに出来上がりました。周囲に樹木が多いので落ち葉の掃き掃除も絶対に楽ですよね。

全体的に落ち着いたお墓になったと思います。

こちらのお客様にはネットで弊社のホームページを見てご連絡を頂戴しました。とても感謝しております。

このたびはお墓工事を弊社に委ねていただき、本当にありがとうございました。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

似顔絵(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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