府中市の多磨霊園 真壁石製の洋型石塔・外柵が完成です


2022年6月27日(月)


こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

本日は府中市にある都営の多磨霊園で、お墓の引渡しと納骨を行ってまいりました。

外柵・洋型石塔ともに茨城県産の真壁小目石。もちろん採掘元工場で加工した完璧な国産材国内加工品のお墓の完成です。(墓誌はインド産黒御影石です)

夏の日差しの下(もと)でひかり輝いていますね。時期的に少し心配だった一周忌でのお引渡しですが、雨にならずに無事納骨させていただくことができました。

施主様はじめ参列の皆様にお喜びいただけ、石屋としてもとても嬉しくホッとするような思いがしました。本当にありがとうございました。

さて、こちらのお客様も弊社サイトをご覧になり、ご連絡をいただいたのがきっかけでした。

2月中旬、たまたま国立市のお寺に納骨で出向いた際に電話をいただいて帰りがけに多磨霊園により現場確認をしたことを思い出しますね。

返還墓所の再分譲でおおよそ1.3m×1.8mほどの区画。周囲のお墓の広さもあり、さら地の状態で見ると少し狭く感じてしまう広さでした。

洋型の石塔を建てたいこと、他に二社ほど相見積もりですでに提案を受けていることなどを伺い作図、さらには似たようなインド産の中間色や外柵には中国産白御影石などの石種でお見積りをさせていただきました。

その後、ご来店をいただき幾度か打ち合わせていくうちに、国内産の白御影石にご興味を持っていただけるようになりました。

もともとは濃いめ色の石材を石塔に使おうと考えていたそうですが、白への方向転換。

実は後の打ち合わせ時にお聞きしたのですが、施主様ご自身も幾度か周囲の墓地を見て歩いたそうで、私が説明したような白御影石を使ったお墓が多く建っていることに気が付いたこと。そして印象も良かったことなどがあってのことだったそうです。

はじめは石塔を国産白御影石、外柵は中国産白御影石でということになるのかと思いましたが、せっかくなら外柵も日本の石を使いたいをご希望をうけ、外柵も真壁石での提案をさせていただきました。

国内加工の場合、石の部材の形状によって別途加工費が発生します。R加工でいくら、面取りでいくらというふうに石代以外に加工代が上乗せになってきます。薄い部材では別の計算方法になることもあります。でもこれはおかしなことではありません。四角いものから形を作っていく手間がかかるので当たり前のことなんですよね。

対して外国工場での加工の場合、ある程度のものまでは込みの金額設定になっています。

そのため国内での加工と外国での加工、金額面だけの比較でいえば日本で加工した製品はかなり割高になってしまいます。でもこれはあくまでも金額面は、ということ。日本で加工した製品の品質や精度はとても高く、もちろんそれを選ぶ満足感だって高いものがあるはずです。お値段相当のものがあるということですね。逆に外国加工がダメと言うことでもありません。ある一定のラインは越えているからこそ選ばれているということも知っておいてほしい部分です。

またまた話が横道に反れそうなのでここらで元に戻します。

最終的に総額は増えてしまいましたが、お施主様にはオール真壁石(真壁小目石)での建墓を選択していただきました。

工事自体は5月中旬に基礎工事を開始。根切り作業をしている様子。お隣にもあと2件のお墓が並ぶのでやり方を設けてしっかりと位置出しします。

コンクリート基礎が入る部だけ地盤を掘り下げてからランマーという機械を使って締め固めていきます。

その後に鉄筋を井桁に組んで結束。枠も水糸からよく睨んでズレがないように確認。

コンクリートを流して基礎工事の完了です。

そして養生期間を置いてからの据付け作業。よく練ったモルタルを使って各部材を据え付けていきます。

トラックが脇まで入る現場のため、作業自体ははかどりますね。ただしクレーンのラジコンが壊れたのは想定外でしたが(笑)

こちらの現場も補強金具の穴あけなどをしながらの据付けだったこともあり、一日目は下回りの部材までの据付けにとどめます。無理してやればもっと進むのでしょうが、質の高いお墓づくりを考えるとこれ以上は止め。あと手前側の3つの部材を据え付けたところで終了です。

そして据付け2日目。補強金具を取り付けたてから羽目石の据付です。

いつものように接着剤を団子に配して羽目石を置きます。これだけ置けばかなりしっかりするでしょうね。

羽目のあとはカロート、納骨室の据付です。

お墓の間口寸法がそう広くないため金具がギリギリです。でもこの金具寸法を想定しての設計のためしっかりと要所に取り付けることができました。

このあと雨が降ってきてしまったので据付けを断念、終了しました。接着剤を使う作業には雨は大敵なんですよ。

吉澤石材店では無理な作業は極力排したお墓づくりを心掛けています。

さてさて、この写真は敷石まで据え付けてあとは石塔の据付けだけという状態です。(広角で写したので何だか歪んで見えますが、実際にはきちんと直角になっています)

こちらは接着剤を配して芝台を据え付けるところです。種類の違う接着剤を使っていることがわかりますね。

これも丈夫なお墓を作るための工夫です。

そして洋型石塔の棹石(○○家などと彫られる石)を据え付ける直前。ここでも接着剤をたっぷりと使います。石と石の間に挟まれることでそれぞれが広い面積でお墓をくっつけてくれます。

あわせて墓誌も取り付け。こちらの霊園ではこの広さのお墓の場合、墓誌にも高さ制限が設けられています。当初そこに気が付かなかったため、その基準内に収まるように設計変更をしました。初めてのケースだと時にこうしたことも起こりかねません。以後気をつけようと思います。

クランプではさんで実用的な強度が出るまで支えます。1日程度経てばほぼ問題なくなりますが今日もしっかりと建っていてくれて安心しました(笑)

今日の引渡し後に写した写真です。

夏の青空をバックにすると真壁石の白さがより引き立ちますね。

周囲に比べると狭めな敷地ですが、充分に立派なお墓になってくれました。洋型石塔も敷地にマッチした大きさで喜んでいただけました。

茨城の銘石、真壁石を気に入ってもらえて本当に良かったです。

弊社としても印象に残るお仕事をさせていただけてとても嬉しく思います。ありがとうございました。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

似顔絵(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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