「お墓の工事は、いつがいいのか」――日柄の迷いについて

2026年3月3日(火)


こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

今日は3月3日。
暦を見ると、明日の4日は仏滅なんですね。

お墓のご相談で、よく出てくる問いがあります。
それは、石の種類でも、形でもなく、

「いつやればいいんでしょうか」
という問いです。

昨日のご相談も、まさにそこでした。

内墓地から境内墓地へ 「いつ動かすか」という問い

昨日は、
いわゆる内墓地(個人の敷地内にあるお墓)を、
お寺の境内墓地へ移すという内容でした。

手続きや段取りの話をしていくうちに、
最後に残るのは、
やっぱり「いつ」という話になります。

いつお経をお願いするのがいいのか。
いつ工事に入るのがいいのか。

「何かあったら嫌だ」 その「何か」は何でしょう

「きちんとしておかないと、何かあったら…」
こう口にされる方もいらっしゃる。

でも、この「何か」って、何でしょう。

たぶん、理屈で説明できることではなく、
どこか漠然とした不安なのだと思います。

勝手に動かしたら、罰が当たるんじゃないか。
たたりがあるんじゃないか。
縁起が悪いんじゃないか。

そういう言葉になりきらない不安。

気にされるお気持ちは、自然だと思います。
大切な人のことですから。

ただ、私はまず、
「大丈夫ですよ」とお伝えしています。

供養のために、お墓をきちんとしよう。
ご先祖のために、環境を整えてあげよう。

そう思って動く子孫に対して、
すでに仏さまになっているご先祖が、
「勝手に動かしたから懲らしめてやろう」
「罰を当ててやろう」
そんなふうに思うでしょうか。

私は、そうは思いません。

もう一つ、別の角度からも考えます。

「日柄がわるい日に工事をしたら、
何かよくないことが起きるのか」

でも、もしそうだとしたら、
仏滅や友引に当たった法事はどうなるのでしょう。

お坊さんは、日がわるいからと言って
法事をしないのでしょうか。

現実には、そうではありません。
法事は行われています。

葬儀の習わしは分かりますが、
お墓の話は少し別だと思います。

結局、私たちは日々の中で、
暦と折り合いをつけながら生きています。

期限がある方、粛々と進めたい方も

ここで一つだけ、付け加えておきます。

日柄と同じくらい、家の事情もそれぞれです。
「いつやればいいか」と迷われる方もいれば、
「○月までに」と期限がはっきりしている方もいます。

あるいは、気持ちの話は脇に置いて、
粛々と段取りを進めたいという方もいます。

どれも自然なことです。
まずは、ご家族の事情とペースに合わせて
組み立てればいいと思います。

供養のために動く日は、いつでも「いい日」です

六曜を大切にする文化があるのも分かります。
それで心が落ち着くなら、
それはそれで大事なことです。

私だって、全く気にならないとは言いません。

でも、六曜に縛られすぎて、
がんじがらめになる必要もないと思います。

供養のために動く日は、いつでも「いい日」です。

工事の日もいい日。
お骨を納める日もいい日。
ご家族が手を合わせる日もいい日。

「大安だから良い」ではなく、
「供養のために動くから良い」。

そういう捉え方でいいと思うんです。

そして、ここが大事なところですが、
最終的にどうするかは、
石屋が決める話ではありません。

どういう日程にするか。
どう刻むか。
どこまで気にするか。

それは、ご家族が決めることです。

私は、材料を整理して、判断しやすくする
お手伝いをしたいだけです。

この話は、お墓を移す場合だけではありません。

市営霊園に当選して、これから石塔を建てる方。
寺院墓地を継承して、整え直そうとしている方。

新しくお墓を建てる場合でも、直す場合でも、
そして移す場合でも、結局いちばん最初に出てくるのは、

「いつやるか」という問いです。

そのときに、
「いつだから悪い」
「この日は縁起が悪い」

そうやって怖がりすぎなくていいと思います。

地域性もあるので、無理はせずに

ただ一点だけ、ここは正直に書いておきます。

日柄の捉え方は、地域性もあります。
親戚の中で強く気にされる方がいる
場合もあります。

そういう場合に、無理をしてまで
押し切る必要はありません。

「気にしない」が正解なのではなく、
ご家族の皆さんが安心できる形を選ぶ
のがいちばん大切なのです。

お墓の建立や整備を考える時、
考えなければいけないことは多いです。
だからこそ、途中で立ち止まるのも自然です。

「いつがいいのか」
「この日で大丈夫なのか」
そういう迷いが出たら、遠慮なく聞いてください。

最初から答えが出ていなくて構いません。
抱えている疑問を、
そのままテーブルに並べるところから始めませんか。

ご家族が納得できるペースで、
進めていきましょう。

実際の現場では、こうしたお気持ちを受けて
工事の始め方を考えることもあります。
その一例として書いた後日の現場記事も、
よろしければあわせてご覧ください。

では。


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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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