川崎市多摩区の新規墓所 基礎工事~外柵据付まで。同じ敷地サイズでも、少しのことでお墓の印象が変わります。


こんにちは。川崎登戸の町石屋、吉澤石材店です。

おそらく今年最後になる基礎工事に取り掛かり始めました。既に一部コンクリートが打設されています。

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本当ならこのコンクリートを活かしたいところ。納骨室の部分だけ新たに基礎コンクリートを設ければ工事はだいぶ楽です。

しかしよく確認すると、施工が古くコンクリート厚が10cm程度。しかも一部にクラック(ひび割れ)が入っていました。

両隣のお墓(他社施工)は特に問題なく建っているようなので、このままこのコンクリートを使っても、もしかしたらそう悪い影響はないのかもしれません。

でも…。

お墓ができた後で不同沈下を起こしたら、と思うとやっぱり心配です。

それに薄い基礎(参考までにこの地域の一般的な基礎コンクリート厚みは約15cmから18cm程度)なので、もう一軒間にお墓ができることによるコンクリートへの負担が気になります。

とても悩ましい部分ですが、お施主様にも事前にお話しして、この薄いコンクリートを取り除くことに決めておきました。

もちろん両隣のお墓に悪影響を与えないよう、カッターの刃を入れてからの作業です。あまり乱暴な作業は出来ないので、少しずつ砕いて取り除いていきます。

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この作業の後は『根切り』と呼ぶ掘削作業。

既定の寸法まで掘り下げたら、割栗を敷き詰めて転圧作業。ランマーという機械で何度も転圧し、地面を締固めます。

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暗くなってきたので、今日はこの作業まででストップ。明日、鉄筋を配り水抜き穴等を設けてコンクリート打設になります。

単にコンクリートを打ち増しする工事に比べれば、既存コンクリートを取り除く作業があるため、少しばかり基礎工事の費用は割増しになります。

でもそのあたりの事情をきちんと説明、納得していただけるなら、きっとこの方がお施主様のためになると信じます。

これからも施工店として、こうした提案は躊躇せずに行っていきたいと考えます。(以上12月7日記す)


と、いうことで年も明け…。

川崎登戸の町石屋、吉澤石材店。今日から通常営業に戻りました。

現場仕事の方も再開です。

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例によって、基礎コンクリートに接する部材は全てご覧のような感じに。平坦な切削面にカッターを入れて、面を荒らしてあります。

このくぼみに据え付けモルタルが入り込むことで、より丈夫なお墓になるんです。

接着剤全盛のお墓工事ではありますが、湿気や水などを考えると、根石部分(基礎コンクリートと接する部材)はやはりモルタル据えになりますね。

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両側のお墓を傷めないように注意をしながら、親柱(入口両脇の柱)を据え付け。前面の通りを左右のお墓に合わせて調整します。

その後、根石の据え付けに。傾いたり、曲がったりしないように確認し、こちらも微調整をしていきます。

なんだか調整してばかりのように思われるかもしれませんね。

でも、石もすべてが誤差なく仕上がっているとは限りません。もちろん許容範囲を超える誤差はいけませんが、ほんの微妙な誤差はつきものなんです。

なので、こうした少しの作業がお墓全体としての仕上がりにも影響を与える部分はあると思います。

とりあえず根石周りの部材を全て据え付けて、帰ってきました。

明日は補強用のステンレス金具の取り付けや、納骨室の据え付けに入る予定です。(以上、1月10日記す)


外柵据付工事の方はそこそこ順調に進んできました。

補強金具の据付けもこんな感じになっています。

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隣り合う石同士、あるいは基礎コンクリートと石をステンレス製の金具で連結していきます。

地震の時にどの程度有効なのかはわかりません。実際のところ、小さな補強金具で大きな地震のエネルギーを受け止めきれるわけはないと思います。

では、何のためにこのような作業をしているのか。

それはやはり壊れにくいお墓を作っていきたいからに他なりません。

実際に補強金具を取り付けたお墓の解体は、やっぱり補強金具なしに比べると手間どります。簡単に部材がバラバラになっていかないことは、経験上からも間違いない事実です。

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さて、こちらの敷地は奥行(約2.3m)に比較して間口(約1.3m)が若干狭めです。

こうした敷地の場合、外柵の設計具合で特に入り口部分の印象がかなり変わってくると思います。つまり必要以上に圧迫感や窮屈さを感じるかどうか、とところです。

入口両側の親柱の幅や、墓誌の台を少し工夫することでだいぶ見た目も変わってくるものなんですよね。

それと、階段を一段にして石塔へのアプローチをしやすくしてあります。

以前は、写真左右の外柵のように、階段を二段あるいは三段に設計することがごく普通でした。現在では今施工中の外柵のように、フラットな入り口にするお墓が多くなっています。

必要以上の段差がないので、特にお年寄りの方は安心してお墓参りができるはずです。

これらは別に特殊な工夫ではありませんが、ちょっとしたことでお墓参りのしやすいお墓になっていくと思っています。

明日は埋め戻しと土系舗装材の施工、そして前方敷石と石塔の台石(下段石)を据付ける予定です。

また、よろしくお願いします。(1月12日記す)

※続きの記事はこちら→位牌型とか縦洋型とか。先日作業しておいた外柵に、石塔を建立してきました。川崎市多摩区の寺院墓地


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