自分でお墓掃除をするのなら・・・頑張りすぎないのもコツの一つ

2017年11月8日(水)


川崎登戸の町石屋、吉澤石材店の吉澤光宏です。

さて、昨日お戒名の追加彫刻で伺った墓地で、お墓掃除中の男性とお話する機会がありました。内容はもちろんお墓掃除のこと。なかなか汚れが落ちないんだよね~、と。

見ると、硬めのスポンジで石塔に付いた黒ずみを落とそうと、一生懸命に頑張っていらっしゃいました。

時おり汚れに付けている洗剤は、浴室の鏡につく鱗状の汚れを落とすためのもの。拝見すると『弱酸性』と書いてありました。

鏡につく白っぽい鱗状の汚れの正体は水アカです。そして石塔につく黒ずみも水アカ。

水アカ

なので、使用している洗剤は一応用途に応じた形、問題はなさそうですよ、と説明しました。もし洗剤で水アカを攻めるなら、酸性のものでなくては効果は期待できませんので。

それと補足として、洗剤をつけて時間を置きすぎると石には良くないこと、洗剤を使ったら十分な水でよく洗い流すこともお伝えしてきました。

そして石塔は建立後60数年経つ白御影石だったので、少し硬めのスポンジで擦っても、そう影響もないだろうということも。(黒御影石や色の濃い御影石の場合、洗剤の強さによっては酸焼け(色が白っぽくなる)を起こします

実際に一時間ほどかけて作業された箇所を見ると、水アカはまだ残っているものの、ずいぶんと黒ずみが薄くなっていました。

ご本人は満足されていないようでしたが、頑張った成果は十分に出ていました。よく水洗いすることを再度お伝えして失礼してきました。

お墓の汚れ落しを自分で作業される場合、とにかく一遍に終わらせるのではなく、何度か通って少しずつ作業をされるのがいいと、私は思います。頑張りすぎると疲れちゃいますし。

とにかく、水アカ一つをとっても、お墓の場合本当に長い年月かけて固着したもの。これを短時間で簡単に落とすのは困難です。

それを簡単に落とせるような洗剤なら、相当に強い性質をもっていることになります。身体にも石にも刺激が強すぎることが理解できるのではないでしょうか。

時間をかけてついた汚れは、完全に落とすのは難しいし、作業をするのも時間をかけてということになってくると思います。

そして、どうしても落ちない時や大変な時。そんな時にはご相談くださいね。


※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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