「読売新聞神奈川版」に取材掲載されました。

2022年1月8日(土)


こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、とてもとても久しぶりの投稿になってしまいました。もう、少し前のことになってしまいましたが、昨年11月23日付の読売新聞の朝刊、神奈川版に私の記事を掲載していただきました。

9月末に取材依頼をいただき、10月に取材をしていただいたものです。

巷ではお墓に対するいろいろな情報が出回っていますが、中でもお墓じまいに関するものは大きな割合を占めているように感じます。

その情報にはもちろん中立で公正なものもありますが、明らかに何かを煽り立てようとする意図に満ちているものがかなり出回っているように感じます。石屋目線で見ていると、お墓のことをあまりわかっていない人の手による情報では?と感じるものもかなり多いように思うのです。

お墓のことを真剣に考えようとする生活者の皆さんをミスリードしてしまうような流れには、少々憤りを感じてしまうようなときもあったりします。

そこで取材をしていただけるのを良い機会として、日頃思っていることの一端をお話しさせていただきました。

文字が小さいかもしれないので、以下に文章を載せてみようと思います。


(出典元:2021年11月23日付 読売新聞朝刊 神奈川県版「けいざい人」より)

ライフスタイルの多様化に伴って、家族や子孫が代々受け継いできた墓に対する意識も変わりつつある。江戸時代から続く老舗石材店「吉澤石材店」の吉澤光宏社長(56)に、最近の墓事情について聞いた。

ーお墓に対する意識の変化は。

墓選びは多様化しています。墓石の形は伝統的な「和型」や西洋風の「洋型」、さらには自由な発想で個性を前面に出したモニュメントのような「デザイン墓」などがあります。当店では和型が7割、洋型が3割ほどでデザイン墓はごく一部です。墓に刻まれる文字も「愛」や「和」「やすらかに」といったものが増えていて、先祖代々のお墓というより個人のお墓という意味合いが濃くなってきていると感じます。

ー供養の在り方は。

少子化や核家族化、非婚化などで墓を引き継ぐ人がおらず、長い間放置される「無縁墓」が増えています。先祖代々の墓を撤去して更地にする「墓じまい」や、都心部の合葬墓などに移す「改葬」の動きも広がっています。さらに納骨堂や樹木葬、散骨など、最初から墓石を建てない人も増えています。
こうしたケースは、子や孫など後に残された人に負担をかけたくないというのが大きな理由です。でも、残った子どもが親の供養を本当に迷惑と思っているのかはわかりません。普段から、きちんと家族で話し合っておくことが大切だと思います。
私は、墓は先祖と自分をつなぐ場だと思っています。お墓参りに行って、不愉快になって帰る人はほとんどいません。先祖の冥福を祈り、死者からは小さな幸せをいただく。墓は生者と死者の触れ合いの場でもあります。

ー一人暮らしや子どものいない夫婦は死後の墓の管理が気がかり。

確かに墓の維持が困難な人もいます。ただ、墓じまいする場合は「いつ片付けるか」がポイント。自身だけでなく、家族や親族の思いも考慮しないといけない。そんな時はぜひ、石材店にもそうだんしてほしい。
最近、こうした人たちのために「お墓のみとり」を始めました。契約者の死亡後も一定期間、墓を管理するサービスです。契約者が生前に行政書士らと事務委任契約を結び、契約者の死後に納骨。その後、契約期間は石材店が墓を管理し、行政書士らが預かった資金から墓の管理費用などの支払いを代行します。このサービスを使えば、先祖代々之墓に入ることも、新たに墓を建てることも可能です。安心してお墓を維持することにつながればうれしいですね。

(聞き手・鈴木英二)


と、こんな感じで鈴木記者さんにまとめていただきました。

実際に仕事をしていて、ここのお宅は本当にお墓を解体してしまっていいのかな?きちんと話し合いは出来ているのかな?などと感じてしまうことがあったりします。また、それぞれの家で抱える事情が違うのは承知のうえですが、お宅によってはお墓を残しておく方が変に費用もかからず、かえっていいように感じてしまったりすることもあります。

特に後に残る人がいる場合などは「お墓じまい」は変に急いで事を運ぶのは避けたほうがいい案件であることは間違いありません。

お墓に対して「今」感じている思いと、「肉親を亡くしたり自身の環境が変わる」ことで感じるであろうお墓への思い。これは必ずしも一致しないはずです。私見ではありますが、多くの生活者が気が付いていないのではと感じるのは、実はこの部分なのです。

いずれに致しましても、建墓・墓じまい・移転などについては、たくさんあるお墓の情報に煽られるのではなく、冷静に自分(家族を含めて)に合ったものを取捨選択していただきたいと思います。結論を出す前に石材店にもご相談をしてみるのも良いと思います。

昨年はブログもサボりましたが、また少しずつ書いてみるようにしますね。ではまた。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

似顔絵(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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