川崎登戸の町石屋である私のお奨めする石


国産の石が大好きですが、外国産の石も大好きな吉澤石材店です!

最初に結論から書いちゃったみたいですがそれはともかくとして、私はブログで国産の石の記事を書くことが多いです。これには少し狙うところがあります。

この狙いって、何もすべてのお墓を国産の石を使って建ててもらいたいということではありません。もちろん、もしそうなればいいという気持ちもないわけではありません。でも残念ながらそんな発信力や影響力はありませんので。

じゃあ何なのかというところですが・・・そんな大げさな話じゃありません。

この日本には、今でも石材を産する地域が数多くあります。そこで頑張っている職人さんがたくさんいます。そうした国内の銘石たちを埋もれさせることなく、一人でも多くの方に知らせていきたい。端的に言えば、一つの目指すところはここにあります。

もちろん扱うものはお墓。その性格上、日本の大地の恵みである国産の石を一人でも多くのお施主さんに選んでいただきたいという気持ちはあります。その地で採れる石を石工が加工し、故人の『よりしろ』として多くの人々が手を合わせてきたのは他ならぬ日本の石だからです。

ただし、これはあくまでも私の個人的な気持ちです。その気持ちは、決して外国の石を蔑んだり、排除したいというものではありません。私は外国の石にもその石なりの良さや魅力といったものがあると思います。

例えばインド産の御影石にも、もう数十年にわたって使い続けられてきたクンナム(黒御影石です)のような石があります。また銀河にしても私の知る限り25年以上の年数を経過してきているはずです。25年といったのは自社でそのくらいの時期に建立実績がありそれを覚えていたから。おそらく実際にはもっと長い月日が経過しているものと思われます。

混合

左:クンナム(インド産)  中:銀河(インド産)  右:栄州石(韓国産)

またお隣韓国の石、栄州石のように美しい白さが際立つ石もあります。この石だって日本に入るようになって既に30年以上経過しているのではないでしょうか。弊社でも随分とこの石で石塔を建てさせていただきました。しかも特に傷んだり悪くなったりもしていません。

これら実績を積み重ねてきた外国産の石たちも、既に高品質の石と言っていいのではないかと思います。また外国産の石の中には、日本産の石材ではカバーしきれない色目を持ったものがあることも事実です。

あまたの石を石材店がどう紹介し、お勧めしていくのか。私はここが大事であると考えます。

私がお奨めする石はお施主様によっていろいろと変わることもあります。それは皆さんの事情や好みが変わるから。それと採掘されている石の状況だって変わっていきます。それでも毎回お見積りに入れていく石っていうのもあったりして、それはそれで良材の証しだと思っていますが。

そんなことで、私は外国産の石ばかり奨めません。原産地という一つの尺度だけで評価し、無理に国産の石を押し付けるようなことも考えてはいません。国産の石ばかり記事にするので売りつけられちゃうんじゃ、なんて思わないでくださいね(笑)

また、よろしくお願いします。