お墓の解体でわかること。川崎市多摩区の寺院墓地にて
2017年12月4日(月)
川崎市多摩区登戸の町石屋、吉澤石材店の吉澤光宏です。
さて、今の現場は解体工事。先月30日・1日とかかり、今日で3日目に入りました。
1日目の石塔の取外しに思ったより時間がかかり、2日目には埋め土がすべて石のコッパ(破片)やコンクリガラ。スコップが通じず、排出に苦労しました。
15時前でこの状態。基礎コンクリートの解体に入りだしたところで、想定よりもだいぶ遅れています。
ただ、解体作業の場合、目に見えない部分の状態で進捗がかなり左右されるもの。他社施工のお墓の場合、始めてみないとわからない、ちょっと博打のようなところがあります。
とはいえ、あまりのんびりしていられません。あと一日でカタをつけたいですね。
それにしても、他所の石屋さん施工のお墓を解体すると、勉強になる部分があります。
施工について良し悪しを述べる立場ではないですが、ここのお墓は接着剤や金物をしっかり使い、総じて良く仕事がしてあったように思っています。
とはいえ、二種類の接着剤を使っているわりに、取り外すのが比較的楽に感じる部材もありました。
理由ははっきりとはわかりません。推測になりますが、接着する「面」の清掃が少し足りなかったのではないでしょうか。接着剤施工の場合、接着面のホコリや汚れは禁物。水分もダメです。
自分のところの施工でも、そのあたりは徹底していかねばと思いました。
それともう一点。根石とよぶ、土台部分の石の据付について。
根石は通常、基礎コンクリートの上に据付けられる石です。この石は、基本的にモルタルを使って据え付けられます。
モルタルとはセメントと砂を混ぜたもの。根石の据付の場合、これに水を適切な量加え、よく練った状態で使用されるのが望ましい。私はそう考えます。
その理由は、バサバサで水気が足りないモルタルでは、石をしっかり固着できないからです。水気があるから石の面にモルタルが馴染むわけです。
また、石の接地面(下端という)は機械で切った平らな状態ではなく、ノミで叩いたりしてデコボコの状態が良いです。
ここの外柵、実のところまるで逆の状態。下端は真っ平ら、据付けはバサバサのモルタルだったのです。
取り外した部材のうち、一番外すのに手間がかからなかったのは、この「根石」でした。
ここで一つだけ言っておきたいのですが、バサバサのモルタルがすべて悪いとは言いません。使う場所によってはバサモルで良い場合だってあります。
ただ、バサモルが通常の根石の据付けでは不適なのは、間違いないと思います。
それはともかくとして、解体する側としては取り外す手間が省け、少し助かりました。ここでガッチリくっついていたら、もっと想定外になるところでしたので(笑)
とにかく、経験から学んだことを、自社のお墓づくりで活かしていきたいですね。
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