丘カロート外柵と石塔の工事が完了です。川崎市多摩区の寺院墓地


2017年10月27日(金)


川崎市多摩区の吉澤石材店、吉澤光宏です。

近所のお寺さんでの新規墓所工事が完工しました。

コンパクトな敷地サイズ(約90㎝四方)なこともあり、空模様と相談しながら散発的に工事を進めてきました。写真は地盤の掘削(根切りともいいます)を開始したところ。

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なぜ土を掘削するかと言えば、早い話、基礎コンクリートを打設するため。大まかに言えばコンクリート厚みの分、土を取り除くということです。

お墓の場合、不動沈下は特にあってはならない現象です。見た目も良くないですし、何かの際には倒壊の可能性も増すでしょう。

そうしたことからも、現在のお墓の工事の場合、石の重量を支える基礎コンクリートは「必須」なんですね。

また、土を除いた後には転圧と呼ぶ締固め作業。割栗と呼ぶ砕石を敷き、機械(あるいは人力)で突きこんでいきます。ここの場所だと周囲のお墓を傷めてしまう恐れがあるため、人力で入念に作業しました。

水抜き穴になる改良マスを設置し、D13鉄筋を格子状に組んでコンクリートを流します。ここの墓地での経験上、これで十分にお墓の重量を支えきると考えます。

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コンクリ打設後は養生期間を置いて、丘カロート外柵の据付け。今月20日の様子です。

通常は前の石から据付けますが、周りにお墓が出来ているために、今回は後ろ周りの石材からの据付け。石はぶつけると欠けやすい性質があるため、慎重にならざるを得ません。

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いつものように、石同士の合わせ目やコンクリート基礎との継ぎ目には、ステンレスの金具を取り付けて補強。このあと、天板(納骨室の蓋になる石)を据付けると外柵の完成になります。

そして本日はこの外柵の上に、文字彫刻が済んだ石塔の据付け。

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接着剤や免震材を併用しながら、丈夫なお墓になるよう施工していきます。現場用クレーンが入る場所なので大助かりです。

そして無事に作業完了。

インド産黒系中間色の石を使った和型石塔が、立派に建ちあがりました。外柵材は中国産の白系御影石を使用。外柵は羽目(囲いになる石)などが付かないシンプルな形状です。

シンプルなゆえに、窮屈な印象になることもなく、お墓参りの時にお供え物を置いたりすることも出来ます。スッキリとして良いお墓だと私は思います。

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ちなみに、石塔正面の「南無阿彌陀佛」は浄土真宗のお墓のため。真宗のお墓の場合、正面文字はこれか「倶會一處」となるのが基本ですね。(地域やお寺によって異なる場合があるかもしれません)

〇〇家之墓と刻んでいないため、家の名前は水鉢石に彫りこみました。家紋も上台石にしっかりとサライ彫刻してあります。香炉は水鉢石の側面に穴加工をして、そこにステンレス製灰皿を納めます。

限られたスペースながら、必要にして十分な機能を備えた墓地だと思います。

来月の中頃に一周忌のご法要・ご納骨を控え、余裕をもって作業終了することができました。お施主様にご安心いただけるよう、近く完成報告に行ってまいります。

このたびは作業をさせていただきまして、本当にありがとうございました。


※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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