お墓の石の選び方。国産か外国産かより先に見るべきこと

2026年3月25日(水)


こんにちは。
川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

お墓を建てるとなったときに、
よく聞かれることがあります。

「お墓の石は国産と外国産、
どちらがいいんですか?」

ここは正直に言います。
一概には言えません。

国産だから良い、
外国産だから悪い、
そんな単純な話ではないからです。

大事なのは産地ではなく、
その石そのものがどうかです。

産地より先に見るべきこと

お墓の石を選ぶとき、
多くの方がまず気にされるのは
吸水率や硬度といった数値です。

水を吸わない石のほうがいいんだろう、
硬い石のほうが丈夫なんだろう、と。

その感覚は間違いではありません。
でも、数値だけで石は選べません。

なぜかというと、
同じ石種でも個体ごとに数値が違うことは
普通にあるからです。

広い採掘場の右端と左端、
あるいは上の方と下のほうで採れた石が、
数値的に同じと考えるのは
ちょっと無理があると思いませんか?

それに、大事なのは
水を吸うか吸わないかだけではありません。

水を吸ったときに目立つか、目立ちにくいか。
吸った水を早く吐き出すのか、溜め込むのか。

それによって、
何年か経ったあとの見え方はまるで変わります。

実は、最高級石材と言われる庵治石でも、
しっかり水を吸います。
でも庵治石が長く評価されてきたのは、
吸水率の数値ではなく、
石としての総合的な力や魅力があるからです。

スペックだけで選ぶと、
数字は良いのに実際に建ててみたら
思っていたのと違った。
そんなこともあり得るかもしれません。

石の名前だけでも決まらない

もう一つ知っておいてほしいのは、
同じ名前の石でも、中身は一つではない
ということです。

石はそんなに単純じゃありません。

同じ天山石でも、石目や表情、色の濃さなどには違いがあります。

たとえば庵治石。
庵治石とひと口に言っても、
採掘場の数だけ石目は違います。

さらに言えば、
同じ採掘場から出てきた石でも、
時期によって表情が変わることがある。

大島石にしても、
特級だ特上だ、一級、二級と等級があるものの、
その表記は採掘元や卸元によって変わります。

石目の揃い方や色味によってランクも
分かれますし、当然、金額も変わります。

つまり「庵治石だから良い」
「大島石だから安心」ではなくて、
その石が実際にどういう石なのかを
見なければわからないということです。

採掘場のストックヤードにて。四角に割られた天山石の原石が、出荷を待つ。

では何を見るのか

スペックでも名前でもないなら、
何を頼りに選べばいいのか。

私が見ているのは、
経年でどうなるかということ。
つまり、実績です。

何十年も使われてきた石には、
時間が経つとどうなるかの答えがあります。

色がどう変わるか、表面はどうか。
そういうことが分かっている。

国産の石にその実績が多いのは事実です。
日本ではもう石が採れていないと思われる方も
いますが、今も各地で採掘は続いています。

ただ、実績があるかどうかは必ずしも
国産か外国産かで決まるわけではありません。

外国産でも長く使われてきた石はありますし、
国産でも比較的歴史が浅い石はある。

だから産地ではなく、
その石にどれだけの経年の裏付けがあるか。
ここを見ています。

もう一つは、加工です。

うちでは国産の石は、
その石が出ている地域の石屋さん、
あるいは採掘をしている石屋さんに
加工をお願いしています。

なぜかというと、
その石の性質を一番よく分かっている人に
作ってもらったほうが、間違いなく良い状態で
仕上がるからです。

例えば、石の磨き方ひとつとっても、
同じ砥石を同じ時間当てればいいかというと、
決してそうではありません。

石にも、
その石なりの性質というものがあるのです。

また、外国産の石であれば、
現地で加工してもらうのはむしろ自然なことです。

逆に、国産の石を一度海外に出して
加工してから戻すというやり方もありますが、
うちでは基本的にやりません。

石の良し悪しは、
石そのものだけでは決まりません。

その石を知っている人が加工しているかどうか。
ここも大事なところです。

石の実態を知っている人と選ぶ

注意が必要だと感じる石も、
正直に言えばあります。

ただ、具体的に名前を出すことは
私にはできません。

世の中には、
その石でお墓を建てた方がいらっしゃいます。
その方たちを不安にさせたくないからです。

だから私にできるのは、
ご相談をいただいたときに、
その方の希望と条件に合わせて、
自分が責任を持てる石を提案することです。

石選びで一つだけお伝えしておきたいことが
あるとすれば、産地やブランドの名前だけで
選ぶのではなく、その石の実態を知っている人と
一緒に選んでほしいということです。

お墓の石は何十年も残るものですから。

では。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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