狛江市の寺院墓地で外柵リフォーム⑨|全面改修で生まれ変わったお墓が完成
2025年12月18日(木)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
狛江市の寺院墓地で進めてきた
外柵リフォーム工事。
本日、石塔の棹石と墓誌を据え付け、
すべての工事が完了しました。
9月の最終打ち合わせから約3ヶ月。
ようやく、ひとつの形になりました。
石塔の磨き直しと文字の再彫刻
真壁小目石の石塔は、取引先の工場に依頼して、
丁寧に磨き直しました。
60年の歳月で積もった水垢や汚れを落とし、
石本来の表情が、だいぶ戻ったと思います。

汚れがたまりやすい水皿も、磨いて掃除をしやすい仕様に。
汚れが残りやすい水皿(お水を上げる部分)の
へこみも、あわせて磨いて仕上げました。
そして今回、お客様のご希望で、棹石の正面は
「○○家之墓」と、今の姓に合わせて彫刻。
背面の建立年月・お施主名も、
「令和八年一月建之 施主○○○○」として
彫り直しました。
来年1月に法事と納骨を控えておられるためです。

新たに再彫刻された背面の建立年月・施主名 (お名前は加工して消してあります)
磨き直した石面に、改めて文字が入ると、
命が吹き込まれたような感じがします。
既存の石塔を活かしながら、
新しい外柵と調和させる。
それが今回の工事の大きなテーマでした。
納骨室の拡張と丁寧な仕上げ
今回の工事では納骨室も新しく作り直し、
以前より広い空間を確保しました。
外柵と同様に、吉林白御影石で仕上げ、
空気穴を設けて、湿気がこもりにくくなるよう
考えました。

空気穴を配した納骨室。お骨の置かれた環境を少しでも良いものに。
納骨室は密閉された空間になるため、
どうしても湿気がたまりがちになります。
普段は目に触れない部分ですが、
お骨を納める大切な場所。
そのため、少しでもよい環境であって
ほしいと願い、設計しています。
「とても立派になった」|お客様の反応と完成

リフォーム前
ビフォー・アフターの写真を見ると、
違いははっきりしています。
古い白河石製の外柵から、吉林白御影石製の
新しい外柵へ。

リフォーム完成後。
磨き直した石塔も、無理なく納まりました。
工事の途中、外柵ができたあたりで一度
ご覧いただいたのですが、
「とっても立派になってきて驚いた」と
言ってくださいました。
その一方で、
「石塔が貧弱に見えたりしないだろうか」
という心配もあったそうです。
和型8寸角の標準型ですが、実際に完成した
様子を見ても、全く貧弱に見えることはないと
思います。
仕上がったお墓をご覧いただくのが、
私も楽しみです。
もう一つ、印象が大きく変わった理由があると
すれば、お参りの「入り方」そのものだと
思います。
以前は階段が狭く、囲まれた感じが強かった
のですが、今回はお墓へのアプローチを少し広め
に取り、お参りのしやすさを追求しました。
同じ場所でも、立つ位置や歩きやすさが
変わると、お墓の見え方も変わってくるもの
ですね。
基礎から作り直し、外柵を新しくする。
手間はかかりますが、先々の納骨やお参りまで
考えると、安心につながります。
今回のお墓も、石塔正面の家名は変わりましたが、
あとを継いでいくのは血縁のある方。
お墓は、これから先も続いていく場所です。
だからこそ、土台からきちんと整えることに
意味があると思っています。
1月の法事と納骨に向けて
来年1月には法事と納骨が予定されています。
節目の日を、整ったお墓で迎えられる。
その準備が間に合ったことを、まずほっとしています。
最初のご相談から数えると約10か月。
11月に工事が始まってからも、
お客様と一緒に考えながら、
ひとつひとつ進めてきました。
これから先も、安心してお参りいただける
お墓になったと思います。
石屋として、
この仕事に携われたことを
ありがたく感じています。
本当に、ありがとうございました。
では。
【関連記事|狛江市の寺院墓地で外柵リフォームシリーズ】
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狛江市の寺院墓地で外柵リフォーム③|コンクリート打設
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狛江市の寺院墓地で外柵リフォーム⑤|根石の据え付け
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狛江市の寺院墓地で外柵リフォーム⑦|外柵完成、間近!
狛江市の寺院墓地で外柵リフォーム⑧|外柵完成と接着剤を使い分けた施工
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