昨夜の地震と、石屋としてできること
2025年12月9日(火)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
昨夜、青森県沖で大きな地震がありました。
被害にあわれた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
被害の状況はこれから明らかになっていくと
思いますが、石屋として感じたことを少しだけ
書いておきます。
私も床についていたのですが、長い周期の揺れで
目が覚めました。いやな感じでした。
揺れを感じながら、ふっと思い出したのは
能登そして福島で目にしたお墓のこと。
隆起した地盤、段差ができた道路。
そして、吹っ飛んだ墓石。
傾いたというレベルではなく、
文字通り、動き、飛ばされていました。
どちらでも、そうした惨状を見てきました。
あの光景を思い出すと、
日々の施工で積み重ねている一つ一つが、
改めて意味を持って浮かび上がってきます。
基礎の配筋、転圧、金具の取り付け、
石の据付け、そして接着。
見えない部分だからこそ、手を抜かない。
少しでも丈夫になるように、施工の方法や
使う接着剤、道具も含め、今の段階で一番良い
ものを常に探り、取り入れていく。
それが、石屋としてできることだと思っています。
ただし、です。
「震度○に耐えます」とか「耐震施工」とか、
そういう言葉は私は軽々に口にしません。
これは私の石屋としての哲学です。
安直に口にしてはいけないと考えます。
どれだけ丁寧に施工しても、
「絶対大丈夫」とは言えません。
地盤の隆起や沈下、液状化。また地崩れ。
大きな災害の前では、人の力には限界があります。
能登で見ました。福島でも見ました。
だからこそ、一つだけ
確実に言えることがあります。
もしお墓で地震の揺れを感じたら、
墓石や灯籠などの重量物から
必ず離れてください。
どんなにしっかり施工していても、
震度6、7の揺れでは想定外の動きになる
可能性があります。
重い石が飛ぶことだってある。
崩れることだってある。
まずは命を守ってほしい。
墓石は直せるかもしれない。
でも命は、絶対に代わりがない。
石屋としてできることは、
日々の施工を丁寧に積み重ねること。
そして、その限界も正直に伝えること。
「言葉で安心を売らない。仕事で安心を残す」
それが、吉澤石材店の姿勢です。
自然には勝てない部分もある。
でもだからこそ、目の前の一つ一つを
できる限り丁寧に。
お墓づくりをするうえで、
そこにこだわって仕事をしていきます。
では。
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