行き詰まった時、お墓参りに行く──若い営業マンの言葉から
2025年12月7日(日)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

少し前のこと、地元の信金の若い営業さんと
話をする機会がありました。仕事の話が一段落
したあと、何気なくお墓参りの話題になって。
「お墓参りするとどう?どんな感じがする?」
そう尋ねてみたら、彼は少しはにかみながらこう答えました。
「守護霊が守ってくれるような気がします」
どんな答えをするのかな、と興味がありました。
でも聞いてみて、ああ、わかっているなと。
彼なりに、お墓参りの意味を感じ取っているんだ
なと思いました。
話を聞いていくと、彼は仕事で行き詰まったとき
などに、おじいちゃんのお墓参りに行くのだそうです。
手を合わせると、不思議と心が落ち着く。
それが彼にとってのお墓参りなのでしょう。
仏教には、
「功徳(くどく)」と「廻向(えこう)」
という言葉があります。
功徳とは、善い行いや
それによって得られる徳のこと。
そして廻向とは、その功徳を誰かに
振り向けることです。
お墓参りをして手を合わせる。
それは亡き人のためにすることですが、同時に
自分自身の心も少し軽くなったように感じませんか。
難しく考える必要はありません。
「自分ができることをしてあげられた」
という実感が残る、それだけで十分なのだと思います。
彼が感じている「守護霊」や「心が落ち着く」と
いう感覚も、功徳と廻向という循環の中で
生まれているのかもしれません。
お墓って、やっぱり大事な場所なんだと思います。
折に触れて「行ける場所」があるなら、
それは確かに心強いことです。
どれだけ合理化が進んでも、どれだけ便利な時代
になっても、こうした「静かに心を落ち着ける
時間」は、誰にとっても必要なんじゃないでしょうか。
私たち石屋がつくるのは、単なる石の構造物
ではありません。
安心できるところ、祈りを届けられるところ。
そういう場を、石という素材で形にする。
石は長く変わらず、そこにあり続けます。
家族の形が変わっても、時代が変わっても、
静かにそこで、人を待っていてくれる。
そういうところを整えるのが、
私たちの仕事なのかなと思っています。
では。
※この記事は、2018年3月のアメブロ記事
「お墓って掛け値なしに素敵な場所。大事にしたいですね。」をリライトしたものです。
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