東京都調布市の稲荷神社で記念碑を建ててきました。
2022年2月2日(水)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
月が替わって2月。1月はあっという間に過ぎ去ってしまったような感じです。今日は調布市にある、とある稲荷神社にて記念碑を建立してまいりました。
稲荷神社にとって2月と言えば初午(はつうま)。初午とは2月最初の午の日のことで、和銅四年(西暦711)2月 京都にある稲荷社の本社、伏見稲荷大社のご祭神が伊奈利山へ降りたとされる日だそうです。
そうしたこともあって稲荷神社にとっては大切な日なのですね。(ちなみに今年は2月10日が初午)
稲荷神社でのお仕事の場合、この初午までに完成させてほしいとお願いされることが多いです。農家のお宅の石鳥居や石社などの仕事をさせていただく時も、初午期限といった場合もよくありますね。
今回は天皇陛下御即位の記念事業として、社殿の補修工事を行ったことを記すべく記念碑を建立されることになり、その仕事を請け負わせていただくことになりました。
いきなり完成写真ですが…。
インド産黒御影石の中でも高級なLK-1という石を本体に使い、文字を刻み込んであります。正面に天皇陛下御即位記念碑の文言。側面には記念事業の内容を、そして背面には氏子の皆さんの名前と建て年号などを刻んであります。台座の白御影石を掘り下げ、そこに石碑を埋め込んで(大入れと言います)仕上げてあります。
碑そのもののはさほど大きなものではないですが、とても立派に出来上がったと思います。
万が一に備え、容易に転倒しないように白御影石台座石と基礎コンクリートには穴をあけ、20㎜ステンレス全ネジボルトを入れて据付けしてあります。
下の写真は台座石をひっくり返してドリルで穴あけ、他に底部に切削刃を入れてノミやコヤスケでギザギザに荒らしたところの様子です。
このギザギザの部分に樹脂モルタルがしっかりと密着して、より丈夫な記念碑になってくれると思います。
ちなみにこの台座石は31日に据付けを行っておきました。作業量としては台座と石碑本体で一日分なのでしょうがそこは重量物。無理にいっぺんに据え付けず台座が固定されてから上を据え付けるほうが間違いがありませんね。
石碑本体もかなりの重さなので、台座に差し込んで据えるときに台座に負荷がかかりますので。
お墓の仕事もそうですが、石工事は見えなくなる部分の下ごしらえ・施工が一番肝心です。完成すると目に見える部分だけしか見えないため、こうした下ごしらえは、してあってもしてなくても同じように思えてしまいます。
でも下ごしらえがあるかないかでは全く別物。少し手間をかけることで、丈夫さがまったく変わってきてしまうものなのです。
長く遺していくものだからこそ、この目に見えない部分を大切に考えて仕事をしていきたいと私は思っています。
お客さんには見た目の派手さや出来栄えだけではなく、是非こうした陰になる部分の大切さを知っていただき、お墓を始めとした石工事をご覧になっていただきたいなと思います。
こちらの記念碑は初午まで養生シートでくるんで作業終了とさせていただきました。
このたびは長く遺るお仕事をさせていただきまして、誠にありがとうございました。
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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