叩き仕上の一石五輪塔を建てました。川崎市麻生区の寺院墓地
2020年12月7日(月)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
午前中、一石五輪塔(いっせきごりんとう)を建てに川崎市麻生区のお寺の墓地に行ってきました。
五輪塔というと、よくこのブログにも出てくるようにわりと大きめなものをイメージしがちかもしれませんね。
だけど一石五輪塔は読んで字のごとく、一つの石でできた五輪塔。そして今回のものはとても小ぶりな五輪塔です。
もちろん一石でも大きな五輪塔はありますし、逆に一石と銘打っても一石ではなく上側の部材(例えば空風火水輪あたりまで)と下側(地輪)とが分かれているものもありますね。
でもそれはともかくとして、一つ石でできている五輪塔なんだと思ってくださって間違いはありませんよ。
今回はあまり大きくならないことがお施主様の希望。それもあって山野にあるような一石五輪塔を、犬島石の叩き仕上げにて提案させていただきました。
可愛らしく、そして素朴な雰囲気で出来上がったのではないでしょうか。
しかし小さめとはいえ簡単に動いたり傾いたり、あるいは持ち去られたりするようではいけませんよね。ただひょいと置くだけではなく、外柵内の土に穴を掘り、きちんと土台になる石を仕込んでその上にモルタルで据え付けてあります。
写真のように何度か石で穴の底を叩き、コンクリートを入れて、再度この石の頭を手ダコという道具で叩いて締め固めます。
おおよそ地盤より5寸(約15㎝)ほど低めにが、この受け石の高さになるよう据え付けました。
更にこの石の上にモルタルを敷き、一石五輪塔を据え付けます。
そうそう。上の写真でもわかるように、出来上がった時に見栄えが良くなるよう、五輪塔の地輪は15cm程度長めに作ってあるんですよ。
5寸ほど埋め込むことで五輪塔そのものも動きにくくなりますしね。
据付け終わった様子はこちらの写真。真ん中の五輪塔は以前に建てさせていただいた白御影石(栄州石)の五輪塔。その横に素朴な叩き仕上げの一石五輪塔が可愛らしく建ちました。
裏側にこの五輪塔の銘と建立年月を刻んであります。
少し寂しかったので、いったん会社に帰り、置いてあった北木石の端材を切削して小さな線香立てを作りました。五輪塔は犬島石ですが北木石も瀬戸内産の同系色の石。
きっと、時間の経過とともにだんだんと馴染んでいくのではないでしょうか。
階段の踏面の汚れも気になったので、苔落としの洗剤を使ってきれいにしてきました。
ちょうど今度の日曜日がご法事と伺っています。きれいになったお墓にお参りいただけますね。
天候に恵まれるよう祈りたいと思います。
このたびは一石五輪塔を建立してくださいまして、誠にありがとうございました。
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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