2018年10月13日(土)


川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

今日は予定を変更して川崎市営霊園のある津田山に。納骨室の基礎工事を終えたお墓の、外柵部分の据付け工事をしてまいりました。

そちらの据付けは予定した工程を終了。続けて羽目石の運び込みを行おうと思っていたところで電話連絡が。

背中合わせのお墓の施主さんからでした。

実は先日の基礎工事の時、背中側のお墓の塔婆立てがグラグラしているのを確認して、霊園事務所に報告をしておいたのです。

何かのおりに倒れれば、新規に立てるお墓にも被害が及びますよね。早めの確認が、どちらのお墓の施主さんにとってもメリットにつながります。

状況をきちんと説明して、早めに施工した石材店さんに依頼をとお伝えしたところ、すでにその石材店が廃業、傷んだ部分の据直しを…という内容でした。

外すなら、後ろ(こちら側)の囲いがない今がチャンス。出来上がってしまえば難易度が増しますから。

とにかく石を大きく欠かないよう、注意しながら塔婆立て・羽目石を外してみると…

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据付け面にカッターの刃が入っているものの、なぜか石の表面を荒らしていません。

ここまでやってあるなら、荒らす作業もほとんど手がかからないのですが。筋にモルタルが入っているので、もう一度カッターを入れなおして叩きます。

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パカッと大きめに石の面を荒らすことで、据付けモルタルがよくなじむようになるんです。モルタルで据える場合にはここは基本です。このお墓、平成初期の施工なので忘れてしまったということではないのかな…?

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問題の塔婆立ても、ハシゴ(塔婆をさす金具)を外すのに苦労したものの、大きく破損することなく取り外しができました。

そして再据付け。久しぶりに昔ながらのモルタル施工です。塔婆の金具は取り外し時に切断したために新調。

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これで化粧目地だけ残して作業完了。これで次回はこちら側のお墓の据付けに戻っていけます。

どんなに良い施工をしても、年数がたてばお墓もだんだんと傷みが出てきます。それは免れません。だからこそ、少しでも長持ちできるよう、手間を惜しまずに作業しなければいけません。

さて、今回は思わぬことで昔の施工方法を行いました。

一般の人にはあまり知られていないと思いますが、ツルツルに磨いてある御影石はセメント・モルタルとの相性は決して良くありません。

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上の写真では合口(石が合わさる部分)には浅めにノミ跡が入っています。つまり少しは表面が荒らしてある状態です。でも、モルタル接合がほとんどできていないような状態でした。

汚れがついているということは、隙間があったということですからね。

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しかしこちらの断面。

ほぼ表面を荒らしていない(カッターの筋だけ)にもかかわらず、モルタル自体の着きは良好(写真はある程度それをはがした状態)でした。

すぐ上の写真と異なる点は、面の仕上げです。

上は本磨きでツルツル。この面は切削面、ツルツルしていない状態なんです。

ここからどんなことが考察できるでしょう?

 

…と、こんなふうにもったいつけなくとも、もうおわかりですよね(笑)

つまりは、石をモルタル接合する場合、接合面の状態が大切ということなんです。

現在では石同士の接合は接着剤を使うことがほとんどになりました。しかしながら、コンクリート基礎(ベース)と石をつなぐのは、モルタルです。

ここで言うモルタルは、適切な調合をされ、水を適量加えて十分に練られたモルタルのことです。セメントの量が足りなかったり、水気がほとんどないバサ(ばさばさ)のモルタルでは石をしっかりと固着することができません。

何度も立て直すことはないお墓だからこそ、据付けにも時間をかけ、適切な作業を行うことが肝要だと私は思っています。

今回直した部材がなるべく長持ちしてくれるのを祈りたいです。

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※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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