川崎市多摩区のお寺で、新規墓所の基礎工事にかかりました。…ところが!
川崎登戸の町石屋、吉澤石材店の吉澤光宏です。
GW明け最初の工事です。川崎市多摩区のお寺さんに6月初旬にお引渡し予定の新規墓所。そのための基礎コンクリート打設を行うことにしました。
間口約1.1m×奥行約1.5mの敷地サイズ。順調にいけばですが、余裕をもってコンクリ打ちまで可能な工事です。
ところが、土を掘削しだしてすぐに異変が!
墓所を覆っていた土を取り除くと、なんと以前にあったと思われるお墓の基礎コンクリートが出てきました。
ちょっとビックリです。何度もお邪魔しているお寺さんなのですが、10センチ程度土がかぶっていたので、まったく気が付きませんでした。
お墓を返還する場合、石塔と外柵はもちろんですが、基礎コンクリートまでキチンと撤去してお返しするのが基本です。だから普通の感覚では信じられない思いですね。
お墓を壊して撤去した後、誰かここの敷地を使うのか。あるいはどこの業者が工事をするのか。こればかりはわかりません。だからこそ、しっかりと後始末をしていくのが当たり前なのですが…。
でも、現実としてこうなっている以上、この古いコンクリートを取り除く必要があります。ついでと言ってはなんですが、右隣の部分まで一遍に壊してしまうことにしました。
もしかしたら、一般の方はこのままコンクリートを打ち増しすればいいように思うかもしれませんね。
でも、新たに打設するコンクリートが10センチ程度では、やはり心もとないです。決して古い基礎とは一体になりませんし、地盤にかかる荷重も一定でなくなります。
結果、安定性に疑問も出ますし、新たに建つお墓に影響が出ては取り返しがつきません。
なので、今回のようなケースでは、面倒でも古い基礎を撤去しなくてはならないのです。
背中側の外柵とのキワまで、丁寧に取り除きました。右側のお墓はどこの業者が仕事をするのかわかりませんが、きっと気持ちよく作業ができることでしょう。
転圧までして今日の作業は終了です。明日は配筋と水抜き穴の設置などをしてから、コンクリート打設になります。
想定外のことで少し回り道になりましたが、すべては質の良いお墓工事のため。妥協してはいけない部分は必ずあると信じます。
とにかく、お施主様にいい報告ができるように頑張ります!
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