お墓についての心配事。まず問題の整理、次に本当はどうしたいのかをよく考えてみましょう。
こんばんは。登戸の町石屋、吉澤石材店です。
事務所で作業をしていると、小さな洋型の石塔を考えているという方がお見えになりました。
色々とお話しさせていただいたのですが、内容を差し障りのない範囲で箇条書きにしてみます。(少しだけ内容をいじってあります)
- 既に外柵ができていて、石塔を建てるだけの状態になっている。今回奥様がお亡くなりになり、お骨は既に納骨した
- 先々自分が亡くなると無縁になる可能性がある。理由としては娘さんがいるのだが、嫁いでいる。ただし嫁ぎ先にお墓はない
- とある民間霊園にお墓がある。奥様が生前主体となって契約し、外柵を建てた
既に納骨済みだし、出来ることなら標(しるし)として簡素なもので構わないので、石塔を建て奥様を供養したいという気持ちが男性にはあります。
一方で、自分が亡くなったのちに無縁になるので多くの費用をかけることができないという気持ちも。
そして本来は娘さん夫婦がお墓を承継してくれればいいが、どうもそれが難しそうだということもお話ししていました。後々面倒なことになるのなら、いっそどこかにお骨を撒くというのも選択肢の一つかなと。
近い身内が亡くなることにより、お墓(あるいはお骨の行先)をどうすればいいのか。初めて自分自身のこととして考えたとき、迷うのは無理もないことだと思います。
ただこうした場合、いっぺんにお墓の問題を解決する『魔法のマスターキー』を見つけるのはなかなか難しいのかもしれません。それはそれぞれの家ごとに事情や考えが異なることが理由の一つだと思います。
叶うことなら、娘さんの嫁ぎ先にお墓がないということで、今あるお墓を活かしてそれを後々承継してもらうのは一つの手かもしれません。でもそれが可能かどうかは、それぞれの事情や思惑などが合致しなければ難しいことでしょう。
お話しを聞いていて、ご自身がどうしていきたいのか本当のところが良く見えてこなかったため、少し抱える課題を整理する必要があるなと感じました。
そもそもの来店動機は簡素でいいから小さな石塔を、と言うこと。ただし今回の案件は民間霊園にあるお墓。残念ながら弊社では石工事で関与できる余地はありません。
ただせっかくご来店いただいたので、問題整理の取っ掛かりとして
- 自分自身が本当はどうしていきたいのか、今一度考えてみること
- 娘さん夫婦にも今一度お墓の承継について話をしてみること
- 先行きお墓が無縁化した場合のお骨の行先があるのかないのか。そしてその場合、お墓を閉じる手続きや費用面についてを霊園あるいは施工石材店に相談してみたほうがいいこと
などをお伝えしてみました。
こうした問題に直面した時、よく考えることなく勢いで突っ走ってしまうのは下策だと私は思います。
どうしていくのが一番良いのかをまず考え、そして(家族があれば)家族と相談し共有する。そのあたりから進めていくのが良いのではないでしょうか。
実際に着地点がお墓を閉じることになるのか、あるいは誰かが継ぐことになるのか。またお骨のゆくえが永代供養墓や納骨堂になるか散骨になるのかはわかりません。
でも問題整理をしてきちんと進めていくことにより、それなりに納得できる落としどころが見つかることと思います。
また、よろしくお願いします。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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