後悔先に立たず…。でも遅すぎることはない。〜年忌法要と塔婆供養。
川崎登戸の町石屋、吉澤石材店の吉澤光宏です。
お塔婆ってご存知ですよね。もしわからないという人も、お墓の後ろ側などに立ててある『木の板』と言えば何となくイメージできますか?
この卒塔婆はただの板きれではなく、実はこの板自身が『塔』なのです。
もちろん、塔といってもスカイツリーのような塔(タワー)ではありませんね。仏教でいうところの仏塔(ぶっとう)と言われるもので、もともとインドではストゥーパと呼ばれていたものです。
人の往来がある四つ辻にストゥーパを建て、種々の香華を備えて礼拝供養することで永く幸せを約束してくれるとお釈迦様はおっしゃられたそうです。
今日書いておきたいことと少しずれてしまうので、仏塔については詳しく書きません。ですが『塔』を建てることに深い意味がありそうなのは、ほんの少しでも感じてもらえるでしょうか。
さて、ここで卒塔婆ですが、法要のたびに施主や近親者など志のある人がこれを建てることはご案内の通り。これが塔婆供養です。
これは、まさに仏塔を建て供養することで生まれる功徳(くどく=良いこと)を、死者に回向(えこう=ふりむけてやること)することで、亡き人の幸せを願っているというわけです。
しかし考えてみると、塔婆はある意味でとても便利じゃないかなと思います。
不謹慎だとお叱りを受けるかもしれませんが、例えば生前に心配や迷惑をかけた死者(例えば親)に対して、決して何もできないわけでなく、供養をすることで功徳を回向できる。つまり孝行ができるというわけですから。
死んでしまえば終わりだとよく言われます。確かに間違いありません。
しかし、すべてが終わりで何も残らないのでもないと思います。
『塔』を建て追善供養する事で亡き人に受けた恩に報いる。それにより死者はもとより、生者(の気持ち)までも救われる。
つまり塔婆を建立した者自身にもご利益が返ってくる、ということなんですよね。
斜めに見ればさして意味のないかのように思われることにも、実は深い意義があります。
孝行に遅すぎるということはないでしょう。親不幸だったなと思うなら年忌法要を行い、塔婆供養。ぜひ覚えておいてくださいね。
また、よろしくお願いします。
※なお、浄土真宗ではお塔婆を建てることはいたしません。
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