川崎登戸の町石屋でよくあるご相談 『香炉が割れた!』
こんにちは。川崎市近郊でお墓工事を行っている登戸の吉澤石材店です。
今日は店舗はお休みをいただきました。ご納骨予定もなく、午前中には地元消防団の操法大会の応援などにも出かけてみました。少し業務から離れリフレッシュと言ったところです。
さて、タイトルにもある「香炉が割れてしまった。」 実は今日もご相談をいただきました。
弊社では比較的相談を受けることが多い案件の一つです。実際に香炉が割れるケースはいろいろでしょうが、大きく分けると理由は二つに分けられるかもしれません。
- 設置してある香炉が人造である場合
人造香炉は新しい時には比較的石のように見えますが、セメントや樹脂などを型に流して作ったものです。年数を経過すると劣化が進み、割れてしまいます。
人造香炉が割れるのは不可抗力で使用方法の誤りではないと思います。
人造香炉が劣化した場合の割れ方は、完全に割れて分離してしまうことが多いです。上の写真の黄色のあたりで二つや三つになってしまっていることが多く見られます。
この香炉も屋根をもって持ち上げようとすると、屋根だけが上がってしまいました。こうした状態になると補修は無理なので、御影石製のものに取り換えることになると思います。
最近ではこの人造香炉を石塔にあわせることはありませんが、一昔前にはわりと多く使われていたようです。
- 設置してある香炉が御影石である場合
最近のお墓は御影石(花崗岩)製のものがもっぱらですです。従って香炉も同じ石種のものが多いわけですが、これが割れる理由はまずお線香の供え過ぎにより起こる炎。花崗岩は火に弱い性質があります。
法事などで大人数がお墓参りする場合、つい供えるお線香が多くなりがちなので要注意です。起こった炎に驚き、水をかけたりすればなおさら危ない。充分に高温になった石が、水で急激に冷やされることによりほぼ一発でヒビが入ります。
御影石製香炉が割れるのはこんな理由によるところが大きいです。香炉は通常の墓参用に出来ているので、あまり多くのお線香を供え過ぎないよう注意してください。
ただ今までの経験上、ヒビが入っても人造香炉ほど明確に分離することは少ないようです。持ち上げての移動などは危険なので避けるべきですが、通常使用ならある程度使っていくに障りはないかもしれません。
電話の相談で香炉が割れたという内容の場合、香炉が完全に割れていくつかに分かれてしまっているのか、あるいはヒビが入っている状態で分かれていないか。このあたりを聞かせていただくことにより、どんな香炉が設置してあるのかを、ある程度想像していくことができたりします。
また、よろしくお願いします。
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