友人の家のお墓の相談を受けて――改めて思う、伝える責任
2025年10月14日(火)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
昨年6月、幼稚園から中学校まで一緒に過ごした友人が亡くなり、私もとても悲しい思いをしました。先日、そのご家族から「お墓のことで相談したい」とのご連絡が。
これまで多くのご家族のお墓づくりに携わってきましたが、今回は特別な思いがあります。職業としての責任と、古くからの友人としての気持ち。その両方を大切にしながら、話を進めています。
お墓選びで迷われる理由
お墓を建てるとき、「何を基準に選べばいいのか分からない」という声をよく聞きます。石の種類は多く、価格にも幅がある。情報は多いけれど、かえって判断が難しいのが実情です。
大切な方のためのお墓だからこそ、後悔したくない。その真剣な思いがあるからこそ、悩まれるのだと思います。
今回のご相談でも、そうした迷いに寄り添いながら、できるだけ具体的な情報をお伝えすることを心がけました。
サンプルと実物の見え方
外柵については、4種類の白御影石で見積もりを出しました。

白御影石のサンプル材(イメージです)
小さなサンプルを並べ、比べることで石の違いが分かります。けれど、実際に完成すると印象が変わって見えることがあります。
過去の施工写真を見ていただきながら、「この石は実際にこう見えます」と説明しました。
ただ、写真も撮影条件や季節で変わります。15㎝角のサンプルと、実際の墓所全体では受ける印象も異なってきます。
また、プロの目には違いがはっきり見えても、ご家族やお参りの方には「思ったより差が分かりにくい」こともある。その点も正直にお伝えしました。
サンプル材ではにぎやかに見えたのに、建ててみると案外こなれて見えたり、逆にサンプル材でよく見えたのに、実物になるとどこかのっぺり見えたりとか。
これって、カーテンや壁紙を選ぶときと似ています。小さな見本と実際の仕上がりでは、印象が違って見えるものです。
価格と見た目の関係
石の価格と見た目の印象は、必ずしも一致しません。高価でも期待ほど映えない石もあれば、手頃な価格でも印象の良い石もあります。
単純な金額による良しあしではなく、高いわりにはいまひとつ、とか、価格のわりにはけっこう良いとか‥。
石材店としては、高い石が出ればありがたい。でも、それが必ずしもそのご家族に最適とは限りません。
どの石が本当に合うのか。それを見極めて正直に伝えることが、私たちの仕事だと考えています。
これから先のことを考える
見た目の美しさはもちろん大切ですが、長く使う上での実用性も重要だと考えます。
石の汚れやすさ、掃除のしやすさ。こうした点は、これから何年、何十年とお参りを続けていく中で、意外と大きな違いになります。
お墓は建てて終わりではなく、ご家族が使い続けていくもの。その視点を共有しながら、石種や設計を検討していくことが大切です。
文字や家紋について
墓碑に刻む文字や家紋についても、ご希望を伺いました。家名を刻むのか、別の言葉を選ぶのか。家紋を入れるのか、シンプルにするのか。
ここに正解はありません。ご家族が心から納得できる形を、一緒に考えていく。それが石材店の役割だと思っています。
真剣に考えるからこそ
お墓づくりは、多くの方にとって初めての経験です。専門的なことは分かりにくく、費用も決して小さくはありません。
だからこそ、私たち石材店には、正確で分かりやすい情報を提供する責任があります。
今回のご相談を通じて、その思いを改めて強くしました。
これから始まるお墓づくりが、ご家族にとって納得のいくものになるよう、一つひとつ丁寧に対応していきたいと思います。
真剣にお墓づくりを考えている方のご相談をお待ちしています。ネットにある情報だけでは分からないこと、現場を見てきたからこそ伝えられること。
そうした情報を、きちんとお伝えできればと思っています。
では。
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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