再び能登の復興支援へ――石屋としてできること

こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

いささか唐突ではありますが、11月に予定されている能登の災害復興支援に、今年も参加しようかと考えています。実は昨年の第4回支援活動に参加し、現地で作業をしてきました。まだ最終的に決めたわけではありませんが、あの時と同じように少しでも力になれればと思っています。

昨年の活動では、地震で倒れて散乱してしまったお墓の部材を整理し、まとめていく作業に加わりました。本格的な修復や据え直しは現地の石屋さんの大切な仕事であり、私たちがそこまで踏み込むことはしません。ただ石が崩れたまま放置されているのと、整理されてきちんとまとめられているのとでは、ご遺族の方々のお気持ちは大きく違います。石塔の棹石が横になっていたとしても、まとめてきちんと並んでいるだけでもだいぶ違うのだそうです。

ほんの一歩かもしれませんが、その違いを感じていただくことが現地の皆さんの支援につながります。

昨年の第4回支援活動の現場。一見整理されていそうだが飛んでいたり、不安定なものも多い

現場では、カニクレーンが入るところではそれを使いますが、狭くて重機が入らない場所も多くあります。そうした場面では三脚やチェーンブロックを駆使し、人の力で一つずつ倒壊した石を整理していきました。ぱっと見た目では大きく石が散乱していないように見えるかもしれませんが、ぐらぐらしていたり、石が飛んで背後のお墓との間に落ちていたりとかなり悲惨な状況でした。

クレーンが入らない場所では三脚・チェーンブロックを使い、仲間と息を合わせて作業します

また、墓石が崩れてご遺骨が露わになってしまった部分では、ブルーシートで覆って外から見えないように整えます。小さなことですが、それだけでもご家族に安心をもたらすのだと聞いています。ご先祖様を粗末にせず、ほんの少しでも良くしてあげたいという被災された皆さんの気持ちはとてもよくわかります。

石が崩れて露わになったご遺骨はブルーシートで覆い、直接見えないようにしました

この活動に参加している仲間たちは、普段は一緒に仕事をしているわけではない、いわば即席のチームです。しかし、参加者はみな真剣。声を掛け合い、息を合わせて石を動かす作業には大きな一体感がありました。石を通じて人と人とがつながる力を、あらためて感じた時間でもあります。

そしてこの支援活動は、石材業界のいくつかの組織――全優石、全石協、施工協会、JC石材部会、石産協など――が垣根を越えて協力し合う取り組みでもあります。普段はそれぞれの立場で活動していますが、被災地のお墓を前にすれば違いは関係ありません。「石を扱う者として何ができるか」という一点で一致し、全国から仲間が集まってくるのです。

第4回支援最終日、真宗大谷派能登教務所前にて。全国から集まった仲間と共に復興支援に取り組みました

もちろん、能登全体の被災地域から見れば、私たちができることはごく一部にすぎません。支援の依頼を受けた墓地でなければ勝手に立ち入って作業をすることもできません。それでも、限られた範囲であっても、石屋だからこそできる支援を誠実に果たしていくことに意味があるのだと感じます。

被災地に暮らす方々のために、そして現地で奮闘されている石屋の仲間のためにも、少しでも気持ちを共有し寄り添えれば――前回の活動を通じてそんなことを強く思いました。

忘れてはならないのは、こうした支援は決して被災地のためだけに留まるものではないということです。災害はどこで起きるかわかりません。能登での経験を通じて感じたことや体験は、必ず自分自身や自分の地域を守ることにもつながるはずです。被災地の復旧をお手伝いする作業は、同時に自分のための学びであり、備えでもあるのだと思います。

では。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
お墓以外にも石鳥居や記念碑のお仕事も承っております

似顔絵(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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