お墓参りでやってはいけないことって何だろう? マナー講師ではなく石屋が考えてみた

2025年8月12日(火)


こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

旧暦のお盆。ご先祖様のお迎えが明日になりました。ウチのように家の門前でお迎えをするお家もあれば、お墓まで行きそこでお迎え火を焚くお家もあることでしょう。

でも皆さんきっとお墓参り、いきますよね?

今日は過ごしやすかったですが、神奈川の川崎では明日からまた暑さが戻りそう。どなた様も熱中症に気をつけてお参りなさってくださいね。

さて、時おりネットや動画などで『お墓参りのマナー』とか『お墓参りでやってはいけないこと』みたいなものを見かけますがご覧になられた方はいますか?先日ブログに書いた「手を合わせてはいけないお地蔵様」うんぬん…ではありませんが、見かけちゃうと気にしてしまうなんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私もそれらに目を通したことはありますが、けっこう『?』と思ってしまうようなことや、的外れなことも多いなって感じました。もちろん地域ごとの文化や理由から納得したり気づかされることもあるので、すべてがウソやとんでもマナーとまでは言いませんが。

私はマナー講師じゃありませんので、それはともかくとして・・

石屋の目線としてやらない方がいいことはわかります。それを少し書いてみましょう。

そもそもお墓参りって、お墓に仏花とお線香とお水を供えて浄らかな心ご先祖様にお参りする、それで長く幸せが訪れる、というものなんです。これは私が勝手に言っていることじゃなく、お釈迦様が亡くなる前に弟子にどのように葬ればいいかと尋ねられ、答えた内容なんですね(ただしかなり端折ってます)。

そうした意味ではアレがいけないコレがいけないなどと言う性格のものではないはずです。更に言えば、お墓に納められているご先祖様は子孫がお参りにきてくれればそれだけでうれしいはず。例えばもし急に立ち寄り手ぶらでお水だけだったとしても、決してへそを曲げたりするはずがないと私は思います。だって自分たちのご先祖様だし、仏式のお墓ならすでに仏様、神式なら神様なわけですものね。そりゃ怒るわけないですよ。

お墓参りはいつ行っても何かのついでであってもいいはずで、決して窮屈に感じるものではなく、自然体で臨んでいいものであろうと考えます。

ただ、やめたほうがいい・避けたほうがいいということはあります。主に安全面とか、あるいはお墓を傷める原因になることなど…そうしたことはあえてしない方がいいです。例えば塔婆立てや墓前灯籠に不用意に寄りかかったりとか、石にお酒やジュースをかける線香を大量に供えるとか。これらは避けてほしいことです。

他にもありますが…思いつかないこともあろうかと、ChatGPTに拾わせ一覧表を書いてもらいました。

分類 内容 補足・理由
やってはいけないこと(共通)
不敬な言動 悪口・怒鳴る・ふざける 故人や他の参拝者への敬意を欠く
墓石や敷地を踏む/座る 足や腰掛けに使う 不敬、石を傷める恐れ
供物放置 食べ物・飲み物を置きっぱなし 鳥獣による荒らし・不衛生
火の後始末をしない 線香やロウソクの火を消さず帰る 火災の危険
酒や飲み物を墓石に直接かける 酒・ジュースをかける 石の劣化や汚れの原因
騒音・大声 大きな声・音楽を流す 他人の迷惑、静寂を乱す
ゴミを置く 花の茎・空き缶など 墓地の美観・管理負担
夜間の参拝 暗い時間帯に訪れる 防犯・安全面の問題
他人の墓に無断で触れる 花や供物を動かす マナー違反
派手な服装や強い香水 華美すぎる装い 敬虔な雰囲気を損なう

 

うん、まあまあそうかなという感じです。でも一番下にある恰好だって他のお参りの人を不愉快にさせるようなものでない限り、ある程度は許されるんじゃないでしょうかね。

要は節度をもって行動し危険なことはしない理由もなくズカズカと他家の墓に踏み入らない人に迷惑をかけないとかごく当たり前のことさえ気をつければいいのだと思います。

お墓へは年末年始、お盆とお彼岸そして法事や命日の時ばかりでなく、いついかなる時に(常識外れの時間は避けて)お参りに行っても差しさわりありません。

まずは明日、お墓でご先祖様をしのびつつ温かな気持ちでお迎えをしましょう。

では。


※弊社では建墓していただいたお客様に、日本石材産業協会が発行した『お墓の取扱説明書』という冊子を差し上げています。お墓でやらない方がいいことというより、石屋目線でのお墓との接し方や取扱い方といった内容ではありますが参考まで。

 

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
お墓以外にも石鳥居や記念碑のお仕事も承っております

似顔絵(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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