お墓工事の相棒たち――トラッククレーンとカニクレーンの点検作業
2025年8月20日(水)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
今日はお墓工事の直接の紹介ではありませんが、ちょうど点検のタイミングだったので、普段使っているクレーン車たちについて少し書いてみたいと思います。
先日、うちの3トン車のユニック付きトラッククレーンの年次点検がありました。そして同じ時期に、狭い墓所内での工事で欠かせないカニクレーンも点検を行いました。どちらも日々の墓石工事を支える大事な“相棒”です。
夏のこの時期は気温も上昇し、人間ばかりではなくこうした機械にとってもかなり過酷な環境。お盆前後の期間を使ってメンテナンスを行います。
まずはトラッククレーン。

お墓の石を積んだり降ろしたり、働き者のユニック付き3トン車
写真は弊社の3トン車。川崎市営霊園や近隣の寺院墓地など、さまざまな現場で石材の搬入や荷下ろしをするときに活躍してくれる頼れる存在です。
普段は当たり前のように使っていますが、法律で義務づけられていることもあり、年に一度は必ず専門の整備士さんによる点検を受けなければなりません。今回は根元部分、ブームにつながるメインの油圧ホースにひび割れが見つかり、これを新品に交換していただきました。もしそのまま使い続けていたら油漏れや作動不良につながりかねない部分です。
また、クレーンのフックの外れ止めのスプリングが片方破損していたので、こちらも取り替え。普段はあまり気にせず使ってしまっていますが、万が一フックが外れれば落下などの重大事故につながります。点検で早めに発見してもらえて、本当に助かりました。
重たい石を扱うお墓工事では、一つの不具合が大きな事故につながることもあります。「大丈夫だろう」と見過ごしてしまえば取り返しのつかないことになりかねません。数か所の不具合があったことで、専門の整備士さんの目で確かめてもらうことの大切さを改めて感じました。
もう一つはカニクレーン。

狭い墓所でも活躍するカニクレーン。お墓の工事では欠かせません。日常点検の様子です
こちらは緑色の小型クレーンで、狭い墓所の工事には欠かせない存在です。ゴム製のクローラーが付いていて自走ができ、通路幅が広くない墓所でも進入が可能。棹石や外柵といった重量物をしっかりと吊り上げて据え付けを助けてくれます。市営霊園でも寺院墓地でも、この相棒がいなければもはや工事が成り立たないと言っても過言ではありません。
このカニクレーンも移動式クレーンの範ちゅうに含まれるため、年次点検が義務づけられています。ほとんどの現場作業で使用するため、頑丈な機械でも少しずつ傷みが出てきます。
エンジン本体のメンテナンスはもちろんのこと、トラッククレーン同様、油圧系は大事なところ。アウトリガーを踏ん張るにも、クレーンのブームを伸縮するにもここが傷んだら大変なことになります。つまり安全に直結する重要な部分と言えますね。
日常点検と年次点検の両方をきちんと続けていくことで、安心して現場に臨むことができます。
思い返すと、このカニクレーンがなければ施工しきれなかった現場は数えきれないほど。人の力だけではとても持てない重量の石を正確に据え付けられるのは、この機械が働いてくれるからですね。点検を終えてまた元気に戻ってきた姿を見ると「これからも頼むぞ!」という気持ちになります。

点検を終えトラックにカニクレーンを積み込みます
お墓づくりというと石の仕上がりや形などの目に見える部分に注目が集まりがちですが、その裏にはこうした機械の力があり、さらにその点検や整備があります。「動いて当たり前」が本当に「当たり前」であるよう、形に現れない部分をきちんと整えることで安心して墓石工事を進めることができるのです。
基礎工事のコンクリートが地中で見えなくなるのと同じように、道具や機械の点検もお客様には直接見えない部分です。けれどもそこを大事にすることで、はじめて「よいお墓づくり」ができると考えています。
これからも川崎市営霊園や近隣の寺院墓地での墓石工事にあたっては、機械や道具を大事にして、確実で安心できる施工を重ねていきたいと思います。
では
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
お墓以外にも石鳥居や記念碑のお仕事も承っております
(有)吉澤石材店 吉澤光宏
ご相談・お問合せは、お気軽にどうぞ。
電話 044-911-2552 (携帯転送なので外出先でもつながります)
メール お問い合わせフォーム