「お墓の平均価格」は、どこまで参考になるのか?
2025年11月3日(月)
こんにちは。川崎市多摩区の石材店、吉澤石材店の吉澤です。
先日、こんなニュースを目にしました。
全国優良石材店の会が発表した「2025年お墓購入者アンケート調査」によると、
お墓の購入費用が最も高いのは九州地方の245.7万円で、最も安い近畿地方の145.7万円。
その差はなんと100万円にもなるそうです。全国平均は169.5万円という結果でした。
(出典:まいどなニュース「『お墓』に最も費用をかけているエリアはどこ?」
/一般社団法人 全国優良石材店の会「2025年お墓購入者アンケート調査」)
記事の中でも、九州地方はお墓の規模が大きく石の使用量が多いため
平均が高くなる、と紹介されていました。
まさにそこがポイントで、こうした条件の違いを無視した
“全国平均”という数字だけを見ても、実際の判断にはつながらないのです。
時々こうした「お墓にかける平均金額は○○万円」といった数字が報じられます。
一見、参考になりそうな数字ですが、石材店を営む立場から言わせてもらうと
正直なところ疑問があります。
なぜか。
平均価格が『自分のケース』に当てはまらない理由
まず、お墓の形は地域によってかなりの差があります。
関東と関西では墓石のデザインが違うし、
地方に行けばさらに独自のスタイルがある。
そして、お墓の広さも違います。広ければ使う石の量も増える。
当然、材料費も施工費も変わってきます。

例えば同じ面積の墓所でも、作り方で価格の違いも出てきます。
例えば同じ面積の墓所でも、作り方によって価格差は生まれます。
さらに言えば、整備された霊園の中の区画と、山間部の共同墓地では
同じデザインのお墓を建てても金額が変わってしまいます。
搬入の手間や工事のしやすさが全く違うからです。
もう一つ。石材店の仕入れ価格だって、実は地域によって差があります。
同じ石でも、使う量が多い地域では仕入れ値が安めなことも。
これは、商売として当たり前のことです。
加えて、基礎工事のやり方も地域差があります。
しっかりとしたコンクリート基礎を標準とする地域もあれば
そうでないところもあります。
この違いも価格に影響します。
それから都心部では、区画の永代使用料が高くなる傾向もあります
(※今回の「平均価格」は墓石購入費用が中心で、区画の使用料とは
別のお金です)。ただ、これも全体の費用感を左右する要素です。
つまり、「平均価格○○万円」という数字は、これだけバラバラな条件を
全部ひっくるめて平均しているわけです。
地域も広さも、デザインも施工条件もまったく違うお墓を並べて
割り算している。
だからその数字が“自分の場合の目安”になるとは限りません。
ニュースなどで見る「お墓の平均価格○○万円」という数字は、
あくまでも、全国の条件をひとまとめにした“目安”にすぎません。
その金額が、あなたの地域や区画、希望する形に当てはまるとは限らないのです。
平均はそれ以上でも以下でもない――ただの数字。
大切なのは、実際の環境やご家族の考え方に合うお墓を見つけることです。
迷ったときは、地域の事情をよく知る石材店に
相談してみてください。
きっと、より現実的で納得できる答えが見えてくるはずです。
では。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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