内墓に建てる夫婦墓|親族墓地での建立例(川崎市麻生区)
2025年11月1日(土)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
昨日は、ご親戚の墓地の一角に夫婦墓を建立する工事を行ってきました。
奥様を亡くされたご主人が施主となり、将来を見据えた墓所づくりとなりました。
今回の墓地は、農家で代々受け継がれてきた「内墓(うちばか)」と呼ばれる形式です。
親族が土地を所有しているため、管理や継承の面で安心感があります。
「内墓」とは、家や親族が自らの土地に設けるお墓のことで、
寺院墓地や公営霊園とは異なり、家の敷地や農地の一角に建てられる場合が多いものです。
ご主人とご親戚の間で、先々はご親戚のご家族が面倒を見ていくという話がまとまっており
こうした対応ができるのも内墓ならではの利点です。
あまり多い形ではありません。けれど、こうしたお墓も、持ち主の方ときちんと話をしておけるなら
それはそれで良い形だと思います。
小さな洋型石塔のお墓ではありますが、通常と同じ手順で丁寧に施工を進めていきます。
小さいといっても石は重いです。一辺30cmの立方体で約80キロの重さがあります。
土の上にただ置くだけでは沈下してしまいますから。

墓地の一角を掘削し、砕石を敷いて転圧作業を行いました。
まず、墓地の一角を掘削し、砕石を敷きこんでの転圧から着手します。
周囲にも墓石があるため、それらに配慮をしながら進めました。
鉄筋を組んでコンクリートを打設し、基礎を作ります。
基礎が固まったら、カロート(納骨室)を設置します。
今回は2名のみを納骨する夫婦墓のため、コンパクトな納骨室を採用しています。
そして石塔本体の設置。ご主人のご希望で、小さめの洋型石塔を選ばれました。
使用石材はインド産のインド山崎石。黒まではいかない濃いめの中間色の石です。
複数の種類の接着剤(変成シリコン系とブチル系)を使って据え付けていきます。

変成シリコン系・ブチル系の接着剤を使い分けています。
石塔の棹石(さおいし:墓碑銘を刻む石)には、
ご夫婦それぞれのお名前から一文字ずつ取った文字を刻みました。
通常は棹石の右側面に刻まれる施主名を、今回はあえて裏面に。
代わりに右側面には、物故者のお名前や命日、行年などを刻みました。
ご夫婦お二人を納骨すれば、そのあとにこのお墓に入る方はいない――
そんな前提のもとで、記録をわかりやすく残す配置としています。
亡きご伴侶への想い、そしてご夫婦の象徴となるお墓だと思います。
すべての工程を経て、夫婦墓が完成しました。
穏やかなインド山崎石の表情が、ご親戚の墓地に馴染んでいます。

落ち着いたインド山崎石の石塔が、親族墓地の景観に自然に馴染みます。
もちろん花立てと香炉も備えていますから、小ぶりとはいっても立派なお墓です。
ご主人が奥様を偲び、そして将来はご自身も眠る場所として、
穏やかな時間が流れる墓所となることを願っています。
このたびは、建墓のご依頼をいただきまして、誠にありがとうございました。
では。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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