檀家でいるってそんなに心配ですか?――川崎の石屋が伝えたいお寺とのご縁

2025年9月4日(木)


こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

石屋をしていると、いろいろなご相談をいただきます。最近とくに多いのが、お墓の解体――いわゆる墓じまいです。こればかりは嘘も言えませんね。

今日書くことは特定の誰かのことではありません。一般的によくある相談のひとつとして読んでいただければと思います。

書きながら一つ頭に浮かんだのは、お寺の境内にあるお墓をどうするかについてのご相談。

相談者は年配の方の時もあれば、そのお子さん世代のこともあります。せっかくお墓があるのに子供がひとり身なので「そろそろ墓じまいを」ともちかけられたり、親が亡くなって境内墓地ではなく合葬墓や納骨堂に納めたい、あるいは樹木葬を希望するという場合もあります。

商売ですので、私は依頼があれば基本的にやれる作業を行います。よほどまずい状況でなければ断ることもしにくいです。

ただ「子供が(あるいは自分が)お寺との縁が薄いから」「寄付が心配だから」という理由での墓じまいには、正直言って諸手を挙げて賛成はしにくいです。そもそも誰でも最初からお寺と深い縁があるわけではないのです。仏事のことを尋ねたり、行事に参加したりする中で自然に縁を深めていけばいいのではないでしょうか。

お寺にお墓があるということは檀家であるということ。身内に不幸があった時、決まったお坊さんにお経をあげてもらえるということは大きな安心です。費用の面でも、新たに樹木葬や納骨堂を選ぶより、今あるお墓を活かした方が安上がりの場合が多いです。お寺を出るようになればお墓の解体費用だって余計にかかってきます。

檀家としてのお付き合いといっても、特別なことを強いられるわけではありません。管理費やお施餓鬼の供養料程度で、金額もお寺に聞けばはっきりわかります。例えば葬儀の時のお布施なども、事前に「そういう時ってどのくらい…」と伺っておいても何ら失礼はないでしょう。不明瞭に思える部分だって、実際には尋ねてみればそれほど曖昧ではないのです。

もちろん、生活拠点が遠くなり今のお寺に通うのが難しい場合もあるでしょう。そういう時も、まずは菩提寺のお坊さんに相談しながら次の選択肢を考えていく方がよいと、私は思います。

無責任な記事の受け売りで判断するのではなく、自分と自分のお墓にとってどの選択が良いのか。簡単に決めず、周囲と話し合いながら探っていくことが大切ではないでしょうか。

では。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
お墓以外にも石鳥居や記念碑のお仕事も承っております

似顔絵(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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