東京稲城市の共同墓地にて神道型の和型石塔・外柵を工事しています
2025年7月30日(水)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
都県境にある弊社では都内のお墓でも工事を行っています。今回は稲城市にある共同墓地、といっても皆さん同姓の方ばかりなので一族の墓地にて和型の石塔と外柵を作らせていただいております。
間口約1.5m×奥行1.88mの敷地にこのようなお墓を提案いたしました。あまり色調が黒すぎない石をご希望でしたのでカンボジアグレーという明るいグレー系の石を使わせていただくことになりました。外柵は中国産の白御影石。
石塔がスタンダードな墓地ですが石塔が神道型。トキンと呼ばれ、一番上の石の頭が三角にとがった形をしています。(仏教のお墓ではないので『塔』と呼ぶのは妥当ではないかもしれませんが、敢えて石塔と表記しています)
右隣りにあるご兄弟の方の墓地工事の際も弊社でお仕事をさせていただきました。
毎回同じ作業にはなってしまいますが‥基礎コンクリートの厚み+砕石分の掘削、そして砕石を入れて入念に転圧をしていきます。ただお墓が塀の際だったため、掘削途中でブロック塀の基礎(底盤)が出てきてしまいました。
この基礎を壊すとブロック塀の強度がに障りが出てしまうかもしれないので、壊すことができません。仕方がないのでそれを避けての転圧。高さ的は墓地の基礎コンクリートとは干渉しなかったことも幸いでした。
そしてもう一つ。この立地は傾斜地で盛り土部分に当たっているので、通常通りの工事では完成後の傾き(不同沈下)が心配になります。そのため鋼管杭を打設して重さを担わせる工事を行うことにしました。
4mの管を20本、5mの管を4本。墓地の要所に叩き込んでいきます。叩き始めの状態は脚立の上に載って背伸びしながらの作業。体を支えるところがどこもないのはかなり怖い作業です💦
下の写真はもうかなり貫入できて、これくらいならもうドキドキしません(笑)
ご兄弟のお墓を建立した時も同じように4m鋼管杭を数多く貫入しました。すでに建立後、幾年も経過していますが水平器を当ててもまったく不同沈下を起こしていないことも確認していたので、今回もほぼ問題ないであろうことが想定されます。
最近では鋼管杭を打設する石屋さんはあると思いますが、短かったり貫入本数が少なかったりする事例も目にします。石はかなりの重さがあるので一軒分になると基礎コンクリートや鉄筋まで含めると、その重量は数トンになります。
数多くの杭を要所に打設して全体で重量を背負わせることが必要なのは明白ですね。管一本にかかる重さも減るわけですから。
左前のブロック基礎があるので少し間の位置がずれています。でもこの敷地全体でこれだけの管が入っているので問題なかろうと思います。お墓の荷重は重量のある石塔が後ろよりなので、前側はそこまで荷重もかかりませんし(偏心加重という)。
基礎のコンクリート打設や据付け作業については以前のブログにもたくさん記してあるのでここではあえて触れません。もちろん補強金具なども多用して丁寧に施工してあります。
先日このお墓に作業に行き、今はこの状態から石塔の台石を載せて、墓誌台を据えた状態まで出来上がってきました。あ、墓地の前にコンクリート平板を敷き詰めてもいます。あとは文字を刻んだ石が仕上がれば続きを行って仕上げます。
ここ最近はお墓の内側はいつも敷石仕上げです。そして墓地の左の三角の空き地もしっかりとワイヤーメッシュを入れてコンクリートを打ちました。草が生えず、メンテナンスがしやすいお墓が完成に近づきました。
神道型とはいえ、きっとお盆の時期には親戚のお墓参りなどでお施主様がお出でになると思います。
それまでには間違いなく完成させておきたいですね。あと少し、頑張ります。
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
お墓以外にも石鳥居や記念碑のお仕事も承っております
(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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