日本の職人が作るこだわりのお地蔵様。川崎市麻生区の個人墓地
2025年7月24日(木)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
厳しい暑さが続いていますね。年々暑さが増してくるような夏、石材店の人間にとって非常に過酷な環境下にさらされる厳しい時期でもあります。
そんな炎天下、今日はご先祖様の供養のためにお地蔵様をお建ていただくお墓に行って仕事をしてきました。
ここの墓地は俗に内墓地とか屋敷墓地、あるいは個人墓地などともいわれる施主様宅の敷地内にあるお墓。
ちょうど裏山の上にあるので階段を上ります。実は写真の手前側にも階段があり、ちょうどその踊り場あたりから見上げて撮った写真です。
機械が入らないのですべて人力で資材を運びあげます。
当然、汗は滝のように流れ作業服も上から下までびしょびしょです。しかも一回上がると蒸し暑さのせいか心臓がどきどきしてしばらく動悸がおさまりません。
今日は基礎工事ですが、こうした条件下では仕事の効率も低下しがちです。しかし重大な事故につながらないよう、必要に応じて休み休み作業を進めます。
まずは建立場所の根切り作業から。
ちょうど写真の右端に写っているのは、ずっと以前のご先祖様たちをお祀りしたお墓の残欠やかけら。
基本的に石は硬く風化に強いですが、そうは行っても天然素材。やはり少しずつは傷んでいくものです。
大切に手を合わせてきた石塔でもその宿命からは逃れられません。
今回はそうした多くのご先祖様たちを大切に思い、新たにお地蔵様を建てることで改めて供養していきたいというお施主様のお気持ちを形にしていきます。
根切りをしてみるとけっこう土が締まっています。でも石は思っているよりも重いもの。いい加減に据付けて、新しく建てるお地蔵様が不同沈下を起こしてはいけません。
ダブルスコップを使いさらに穴を掘り進めます。そしてその穴には捨てコンクリを入れ、さらに石の重みを受けとめる受け石(ろうそくなんて言うことも)を入れて手ダコという道具で叩き込みます。
節度ある高さまで叩き込んだら鉄筋を配ってからコンクリート打ち。
ただここで気が付いたのですが、転圧と配筋の写真がない‼実のところ、暑さに負けてうっかり工程写真を撮り忘れてしまいました。
そうした理由でいきなり基礎コンクリート打設完了の様子です。
今回はお地蔵様なので大きさは石塔ほどには大きくありません。基礎コンクリートの厚みも12㎝程度になっています。でも作業工程は大きなお墓を建てるのと同じように行っていきたい、と私は考えます。
当然ながら鉄筋もD13と通常のお墓工事と同じ規格のものを使いました。
愛知県の岡﨑産地で作製したお地蔵様がそろそろ入荷の予定。石はインド産のカラハリという細目の石材ですが紛れもないメイド・イン・ジャパンの品。
入荷したら速やかに文字彫刻などを行っていきます。
その期間をコンクリートの養生期間に充て、しっかり硬化してから地蔵様の台石や本体を据え付けて行く予定です。
国内加工のお地蔵様、出来上がりが楽しみです。
無事に建て終わったら続きなど書いてみたいと思います。
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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