シンプルなデザインの縦洋型石塔を建てました。川崎市多摩区の寺院墓地
2020年12月14日(月)
こんにちは。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。
20年ほど前に墓所外柵工事をお世話になったお墓に、洋型(縦洋型)の石塔を建立してきました。先日下側を据え付けておき、今日棹石を据え付けて完成になりました。
使用した石はおなじみ、茨城県産の真壁小目石。関東を代表する白御影石で、弊社では基本的に茨城の採掘元の工場で加工した品を使用しています。
当初、8寸角の和型石塔と洋型石塔でどちらにされるか施主様は迷われていました。
洋型希望だけど、洋型の石塔が建つにはどちらかというと不向きな敷地。(無理ではありませんが、間口が狭めのため小さめの洋型になってしまいます)
一旦は和型かな…という話になりかけましたが、同じ墓地内に建てたことのある縦洋型の石塔を選択という運びになりました。
昨今では洋型石塔というとかなり凝ったデザイン性の高いものを思い浮かべる方も多いと思われます。でも今回建墓した石塔は大きくうねったり、削ったりという造形をせずに直線基調のシンプルな縦洋型。
これをいつものように2種類の接着剤を使ってしっかりと仕上げてきました。
和型石塔よりも背は低めですが棹石は幅広く存在感があり、決して見劣りはしません。平面の取り方で少しだけ変化を出しています。
シンプルゆえに掃除もしやすく、使い勝手の良いお墓だと思います。
四十九日法要までの納期でしたが、無事に今週末のご法事・納骨に間に合いました。納期が短めで済む石が多いのも、国内産の石のメリットのひとつですね。
石塔の建立も吉澤石材店にご相談くださいまして、本当にありがとうございました。
さて。シンプルなお墓って、これからお墓を建てようとするあなたはどうおもわれますか?
人によっては物足りなさを感じることもあるかもしれませんね。
でも、私はスッキリとしてこれはこれでいいと思うのです。むろん、施主様に気に入ってもらえればではありますよ。
コテコテの装飾を施したものって、その時はよくとも後で見ると陳腐に感じてしまうこともあります。大きく削ることで石塔の稜線が崩れ、実際よりも小さく見えてしまうこともあります。
そしてとくに国内加工の場合には、加工代が余計にかかり石塔建立費用がより高いものになってしまいます。
そんな理由からわりとシンプルな石塔の存在価値ってあるんじゃないかなと私は考えるのです。
ここでちょっと考えてみてください。
今をさかのぼること30年くらい前、バブル期のころの服装を。
男性は肩パットの入ったゆったり目のスーツを着て、ネクタイの柄もペイズリーで結び目もうんと小さい…。女性だって肩パットの服やイラストのようなボディコンが…。
そんな服装が流行っていましたよね。でも、今そうした服装の写真を見ると時代を感じ、よくこんな格好してたなーなんて思ってしまいませんか?
まあ、それは時代の移り変わり。そうしたファッションが別に悪いわけじゃなく、きっと今の服装だって時代遅れになり古臭くはなるはず。流行は繰り返したりもしていますし。
でもお墓はファッションとはまた別のもの。長くそこにあり続けるもので手を合わせて拝むもの。
年数を経た時に「あれ?何でこんな感じのお墓を作っちゃったのかな…?」と感じるようでは困ってしまうかなと思います。逆に「やっぱりこのお墓にしてよかった」と思えるような石塔が好ましいのではないでしょうか。
ここでひとつ申し上げておきますが、私の提案する石塔がどんな風景にもマッチする、普遍性の高いものだと言いたいわけではありません。
時代の変遷によって陳腐化するのではなく、そうなりにくいものを考えていく。こうしたこともお墓選びには大事なポイントかと思います。形で無理な自己主張をするのではなく、シンプルに、かなうことなら品よく…。
お墓づくりのとき思い出してもらえると嬉しいですね。
※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。
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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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