2019年11月6日(水)


こんにちは!そしてすっかりとご無沙汰してしまいました。川崎市多摩区の石屋、吉澤石材店の吉澤です。

先月20日頃にお店の引っ越しをしました。といっても新しい住所はやはり登戸。川崎市多摩区登戸3511です。前のお店からは300mくらいのところ。電話やFAX、メールアドレスなどは全く変わっていませんので今後ともよろしくお願いします。

さて、今日は近くのお寺さんで塔婆立が倒れてしまったお墓の据直し工事を行ってきました。先月中ごろの台風による被害ですね。

といってもこの案件、正直なところ天災とは言い切れません。あまり断定的なことは言いたくありませんが、手抜き工事によるところが大きな原因だろうと私は見ました。

これは今日の作業を終えた様子なのですが、お寺の納骨堂です。ちなみに弊社で施工した案件ではありません。けっこう高めの位置に塔婆立があるのがお分かりいただけると思います。

この塔婆立が台風による強風で背後にひっくり返ってしまったのですね。

既に先月、二次災害が起きないよう並べて置いておいたところが次の写真。

セラミックボンドと呼ぶ二液を撹拌して使用するタイプの接着剤を使って据え付けてありました。この接着剤は硬化するとカチカチになるのが特徴です。接着力もなかなか強力ですが硬くなる分、衝撃などにはちょっと脆さもあったりしますね。

塔婆立の底面寸法は約15㎝角。この真ん中あたりに点付けで使ってありました。

一般の方にはあまりわからないかもしれませんが、このやり方ってかなり危険を伴う方法なんです。広めの接地面で着いていればまだいくらか違うかもしれませんが、中心あたりでの点付けでは捻じれる力が加われば心もとないです。

変成シリコン製の接着剤(コーキング)は弾性接着剤。なので追従性がありますが、セラミックボンドは硬質なのでその部分が弱点になります。

しかも使用量が少ないために実際に劣化が早く、風に負けて塔婆立を支えきれなかったわけですから。

しかも4本ある柱はそれぞれ使ってある接着剤も違うという杜撰さ。共通しているのは接着剤の使用量が驚くほど少ないことくらいですね。

おまけにすべてコーキング目地でくるんであるはずなのに、合口部分は土汚れがびっしりついているという状態。目地もしっかりと施工されていなかったのは明白です。

また、人の背丈より高さがある塔婆立に対し、芯棒をいれるなどの対策を行わない施工は普通ならあり得ないことなんです。お参りの人がいるときに倒れていたら重篤な被害が生じても何ら不思議はなかったわけですから。

まあ、いくら完全を目指して施工しても、やはりお墓は外で風雨にさらされています。年数とともに素材の劣化などで少しずつ傷みも出てきますし、壊れることが絶対にないとは言い切れません。

なのであまり人の施工に対して意見はしたくないですが、今回の案件はいろいろな意味でおかしいと思える箇所が多いのでつい書いてしまいました…。

さて、もうこれくらいにして…。

今回の案件で再据付け工事で大切なポイントとしては、一つは柱に芯棒を入れて物理的に補強すること。そしてもう一つは使用する接着剤の種類と量を適切に施工することだと思います。

もとあった位置をしっかりと確認して、柱が来る部分に穴をあけていきます。機械がセットできるので本当に助かりました。

1寸(約3㎝)の下穴は穴あけ機であけます。また柱側は現場の機械では加工できないため、位置をしっかりと出してドリルで穴あけ。

柱側の穴にこれを取り付けて接着剤を使って再据付けしていきます。ステンレスの全ネジダボはネジのギザギザにモルタルや接着剤が噛みやすく、その分つなぎとめる効果が大きいです。

この状態で接着剤を「充分に」使って据え付けていきます。穴周りなどにも気を配って接着剤を配置していきます。使う接着剤は変成シリコン製 石材専用の弾性接着剤です。

と言っていますが、高い位置にあるため石を押さえながらの作業のため、肝心の写真を写し忘れていました!お恥ずかしいです。

代わりにもなりませんが、柱の間に配置してある受け石(塔間石)を取り付ける前の写真を。柱を多少でも補強する意味もあるため、けっこう弾性接着剤を置いていきます。それぞれがつぶれるのでかなり広く接着面積が確保できるはずですね。

仕上げはこの弾性接着剤を使って目地を行います。ケチらず十分に目地に押し込みながら作業をして完成です!

ステンレス製の桁が付いていませんが、これは後日に取り付け予定。接着剤硬化前に行うと石に負担をかけ、せっかく据えた石を動かしてしまうかもしれませんから。

一度据えたら固まるまでは動かさない。これはセメント、接着剤を問わず石工事のキホンでもあります。

この現場、前方に据えてある宝塔なども接着の様子を確かめ再据付けを行う予定です。

今の心もとない状態を少しでも安心できるように。どこまで出来るかはわかりませんが、手を尽くしてみたいと思いますね。

※最後までご覧をいただきまして、ありがとうございます。

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(有)吉澤石材店 吉澤光宏

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