お墓で気を付けてほしいこと。登戸の石屋のお願いです
地元登戸のお寺で、彼岸前に手掛けていた外柵の据付作業を再開しました。天候にも恵まれたので予定の作業まで終了。おそらく外柵完成まではおそらくあと半日程度の作業量といった感じです。
それはそうと、今日はその墓地で倒れた小石碑の据え直しを依頼されました。
外柵の入り口脇にその細長い小石碑が建っているのですが、墓域に出入りの時にその石塔に手をかけたところ通路に落ちてしまったということです。
もともと少し傾いていたのも転倒を助長したのだと思います。まさか石が倒れて落ちるとは思っていなかったのでしょう。正直なところ「これが落ちてよく怪我がなかったな」と思うくらいでした。
石が倒れる可能性を考える
※写真はイメージです
お墓に建っている石碑や墓誌・灯籠などに寄り掛かったり、体重をかけたりすることはありませんか?また、塔婆をあげたりするときに塔婆立てに手をかけてしまうことがありませんか?
こうした行為は思わぬ事故につながる可能性をはらんでいます。避けた方が無難です。
お墓に使う石は他の素材よりも丈夫で長持ちします。でもそれは完全メンテナンスフリーを約束するものではありません。施工不良の場合もあります。丁寧な施工であっても、石を留めているモルタルにしろ接着剤にしろ、確実に劣化は進みます。
また石の中には素材の性質上、耐用年数が数十年程度のものもあります。例えば表に露出している大谷石などはそうした傾向にあると言えます。
墓地の立地や部材によって異なるので一概に言い切れませんが、今出来ている大谷石の外柵は耐用年数を過ぎているものが多いと考えて構わないと思います。(安全面を考えた話なので乱暴な表現をお許しください)
石の種類はともかくとして、実際に不用意に他家のお墓に寄り掛かかり、壊してしまった事例を見かけたことがあります。それも複数回です。
脅かすようで申し訳ないのですが、石は重いもの。足や手の上に落ちたらまず大怪我は必定。また破損させれば賠償責任も発生することがあるでしょう。
お墓参りで事故に遭ってはまさに本末転倒、ご先祖様も悲しむでしょう。特に接地面の少ないものや細長い形状のものなどには十分ご注意ください。
また、よろしくお願いします。
※この記事は2016年に執筆したものです。
現在も同じ思いで、安全なお墓環境の大切さをお伝えしたいと考えています。
大谷石のリフォームに関して以前記事を書いています。ご参考ください。