石塔(墓石)の高さを上げてみる
今日の川崎市は一日雨に見舞われてしまいました。しかし春の訪れを感じさせるようなこの時期らしい雨だったと思います。明日は何とか天気になってくれそうなので、昨秋建立したお墓に少し手を入れる予定です。
こちらのお墓は真壁小目石の石塔が建っていますが、この棹石を一度取り外して『スリン』という部材を間にかませます。スリンとはこんな感じの部材、ちょうど座布団のような感じですね。
実はこの石塔(現場の)は標準型と呼ばれる和型。高級型と比べると、同じ規格でも少しだけ高さが低めになります。高級型は各部材にそれぞれヤクモノ(細工)がついていますので、その分だけ標準型より背が高くなるのです。
そのあたりの説明をし、お施主様に納得いただいた上でシンプルな標準型に決まりました。でも実際に建立したあとで、隣に比べてわずかながら低めなことが気になってしまったそうです。
そうしたことからこのスリンを設け、石塔の総高さをかさ上げするという工事になります。
この石塔はもちろん解体を前提として考えていません。弊社の標準工事として免震材を設置して接着剤をしっかりと使用して据付けてあります。実際にこの免震材を使っている石塔を解体するのが初めてなので、どの程度手間取るのかわかりません。
正直なところ、解体作業で破損する心配もあります。その反面とても不謹慎な話ですが、どの程度しっかりとしているのか、少し期待してしまう部分もあります。
いずれにしても焦っても仕方ない話。経験を蓄える意味でも石を痛めないよう、慎重に作業してこようと思っています。
ちなみに石塔の高さはお墓の立地(斜面など)によっても違って見えます。外柵の高さや、近くにある石塔の規格によっても見え方が変わってくる事があります。それを見る人の感覚によって評価がまるで変ってしまうのがこの石塔の高さの部分。
気になる人にはとても気になる、そうでない人には全く気にならない。このあたりは個人差があり、本当に微妙なところだと思います。
石塔を建立する場合、こうした部分も考慮に入れておいたほうがいいところかもしれません。
また、よろしくお願いします。