お墓のリフォーム?いえ、リサイズ工事です。

ただいま川崎市多摩区のお寺さんの墓地で、古い外柵の据え直し工事を行っています。リフォーム工事というよりリサイズの工事になります。

もともとこのお墓は、広い敷地を仕切らずに本家・分家の二軒で使っていました。つまりは一つの入り口の中に二軒のお宅の石塔が建っているというケースです。

最近の事例は別として、昔はこういった使用例はわりと普通だったと思います。

今回は古くなった御影石の外柵を解体し、一軒は新しく御影石で外柵を作り直す工事。そしていま一軒は既存御影石外柵をリサイズして据え直しをする工事になっています。

古い外柵の据え直し工事は一筋縄ではいきませんよ。特に手加工の時代のものならなおさらです。石もえぐれていたり、膨らんでいたり…。寸法も詰めたりと想像以上に手間がかかります。

据付方法も接着剤は不適なので、従前のモルタル工法になります。でも、少しでも補強をするためにこんなふうに石に穴をあけて『カスガイ』を入れます。モルタルにも混入タイプの接着剤を入れての施工です。

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こんな金物一つ入れても大して効果ないんじゃない?なんて思われるかもしれませんね。でも案外馬鹿にしたものじゃありません。解体工事をしていてこのカスガイが入っているとけっこう難儀しますから。

そんなこんなでこのリサイズ工事。微速前進といった感じですがとりあえずは順調に推移しています。

 

ちなみに・・・。

一つの敷地を二軒で使うという場合。最近では今回の事例のように、敷地を区切って別々の外柵にすることをお勧めするケースが多くなっています。(敷地サイズにもよりますが)

それは二軒で割って工事費用を高くとりたいというわけではありません。

理由としては先々にいずれかのお宅の墓所を改修、あるいは撤去などの事案が発生した時に、二軒で共有したお墓ではいろいろと問題が生じる可能性があるためです。

ご参考まで。

また、よろしくお願いします。