石塔新規建立のためのリフォーム作業。こういう機会だと少しお得なこともあります。川崎市多摩区の寺院墓地


川崎市の吉澤石材店です。

こちらは2月にご納骨のお手伝いをさせていただいたお墓です。

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真ん中に据付けてあるのは江持石製の石塔。建立年が古く、表面が傷んできたためにお戒名彫刻ができない状態になっていました。

そこでお施主様が一念発起、このたび中心の石塔を新しく建て直すことにされました。お戒名も石塔側面に先々代の分から三霊分刻みます。

必然的に、今真ん中にある石塔は横に移設。バランスをとるため、他の石塔を含めて配置換えをする必要が出てきました。

ちなみに、弊社では残せる石塔はなるべく残していくことをお勧めしています。

崩れてどうしようもない場合やスペースがない場合などは仕方がないですが、ご先祖様が精一杯の気持ちを込めて建てた石塔を大切にしていくべきだと思いますから。

今回、再配置の方法としては、個別の台石部分のみ取り除いて処分。新たに白河石で共用の台を作り、その上に棹石(文字が彫ってある部分)を取り付けることにしました。

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周りの石塔を一時取り外し、土に穴を掘って受け石(白っぽい石)を設けます。受け石は仕上がれば目につかない部分。だけどこの作業は地味ながら重要なんです。

石は重いので、抜いてしまえば上に据付けた石が傾く恐れがありますから。

そうならないようコンクリを敷き、上からタコという道具を使ってしっかり突き下げます。

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白河石の台一枚に対して2か所の受け石。これで傾く可能性は、ほぼなくなります。見えない部分をきちんと仕上げることが、長持ちするお墓づくりの一番の近道だと思います。

左側には古い受け石が入っていたので、その部分にコンクリを打ち増しすることで対応しました。空模様が怪しくなったため、ここまでで今日の作業は終了です。

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明日はこの上に台石を据付け、古い石塔も並べ直す予定です。

ちなみに土の部分には土系舗装材を施工して、雑草をシャットアウトします。夏場のお墓参りも、ずっとしやすくなるはずです。

写真で見て気が付きましたが、階段の踏面もコケ類の汚れが目立ちますね。せっかくの機会なので、古い石塔とあわせ、少し汚れ落としもやってみようかと思います。

新規の石塔の入荷まではまだもう少し。とりあえずお彼岸にかかるので、真ん中のお石塔にはもうしばらくお役目を果たしてもらいます。(3月7日記す)


昨日の続きです。台石を据付けから行ってきました。

受け石の周りにコンクリートを巻いて、白河石を据付けます。こうしておけば、古い石塔用台石を乗せる十分な下地になります。

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左側の台石を据え付けた様子です。この上に棹石(文字を刻んだ石)を均等に配置します。

古い石塔が多いお墓では、外柵を新しくしたり石塔を立て直す場合などに、しばしば今までの石塔類が納まりきれなくなる場合があります。

そうした時には、今回のように石塔の台石を纏めるこの方法を採ることも多いです。

それぞれの台石を処分することにはなりますが、お墓の管理という意味では掃除などもしやすくなると思います。

最後に古い石塔や階段などの汚れを落とす作業も行いました。ついでと言ってはなんですが、一度各石塔を外すわけですし、このへんで長年の汚れも落としてあげたいですしね。

階段の踏面あたりも洗ったのでだいぶきれいになったと思います。ぜひ一番上の写真と比較してみてください。

コケやカビなどが落ちると、石塔に刻んだ文字もハッキリとわかるようになります。使われている石の色も皆微妙に異なるものですね。

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一時的に外柵内が水浸しになってので、土系舗装材は後日施工予定。そこまででこのお墓の工事は一時中断になります。

インドで加工してくる黒系御影石が納まるのは今月末。完成が待ち遠しくなります。

また、よろしくお願いします。


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