お墓の引っ越しについて少し書いてみました。


川崎登戸の町石屋、吉澤石材店です。

今日はいつも動いている地域外まで、現場の確認に出かけてきました。(まだ見積もり段階なので、具体的に書くことは控えたいと思います。)

既に外柵は出来ていて、そこにとある地方にある石塔(墓石)を引っ越ししてくるという内容です。いわゆる「改葬」ということになりますね。

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改葬の場合、お墓の囲い(外柵)についてはそれを活かして再利用するというのはなかなか難しい部分があります。

一言でいえば、墓地の広さが皆異なっていることがほとんどだからです。(絶対に無理だとは言い切れませんが。)

では外柵はともかくとして、石塔(墓石)ならどうなのか。

もちろん、その地で思いを込めて建立したお墓のはずです。お施主様が希望されるなら、新しい場所でも元の石塔を使えれば一番いいですよね。

今までにも、川崎市にあるお墓を福島県に移すということで、取り外してそちらの石材店さんまで運搬していったことがありました。

逆に福島県から石塔を送ってもらい川崎市に、鹿児島県から石塔を送ってもらい狛江市にと、それぞれ元の石塔を建立したケースもあります。

何年も仕事をしていれば、時にこういった事例に出会うことがありますよ。

ただこの場合でも、少し注意が必要だったりします。

移転前と移転後のお墓の敷地サイズに差があるときなどは、元の石塔をそのまま使用できないこともあり得るのです。

お墓の敷地サイズは地域によってだいぶ差があります。特に東京近郊は一軒当たりの墓地サイズはかなり狭めです。

あくまで一般的な話になりますが、広めの敷地サイズではそれなりに大き目の石塔が建ちますし、狭めの敷地サイズでは小さ目の石塔が建つのが普通です。

例えば大きなお墓が建つ地域から東京に石塔を持ってきた場合、墓地サイズに納まりきれなくなってしまうこともあるというわけです。

こんな時にはリサイズして納める方法もとれますが、加工代が別途発生します。

それとリサイズすることで石塔内部に潜んでいた「キズ」や、「黒玉」・「白玉」あるいは「流れ」などの模様が露わになる可能性もあり、それをお施主様にご理解いただくことが再加工の必要条件になってくると思います。

今回の場合は、移設予定のお墓の外柵内に石塔がちょうどよく再据付できることが確認できました。あわせて気になっていた現場周辺の状況や、既存の外柵の水平なども問題がないことも確認。

工事としては十分に可能なことが分かったので、一歩先に話を進めることができそうです。

また、よろしくお願いします。

※民間霊園、あるいは寺院墓地でも元の石塔の持ち込みが出来ない場合もあります。新規に墓地を選ぶ際には、そのあたりは必ず確認することをお勧めします。


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(有)吉澤石材店 吉澤光宏
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