福島の白御影石、芝山石のふるさとを訪ねてきた。


こんばんは。神奈川県川崎市の町石屋、吉澤石材店です。

今日は会社が休みの土曜日。この一日を有効利用するため、国産の白御影石の一つ、芝山石の採掘場(丁場)を訪ねてきました。

ここの採掘元は福島県田村郡にある藤井石材工業さん。

偶然にも社長の息子さんが私と学校・学部・研究室がすべて同じという縁もあって、無理を言って見学させていただきました。親子ほども年齢差がある後輩さんなんですが(笑)

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一番上からのパノラマ写真です。福島の豊かな自然の懐に抱かれた場所で芝山石が生み出されていました。

今の石目はこんな雰囲気。以前に使った時より青みが強く、美しさが際立ちます。

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石はまさに自然の一部。いつでも同じ色模様というわけではないんです。一つ丁場で産する石でも、時期によって、また層(深さ)によって多少の差異があるのが普通です。

茶色い部分は皮掛けなどと言って、石の外側の土に接していた部分ですね。

採掘された石は全部使用可能というわけではありません。この茶色の部分などは脆かったり、品質が良くなかったりしてとてもお墓の石には使えません。キズがなく質の安定している芯の部分をお墓に使っていくというわけです。

もちろん色や石目も問題のないことを前提として、です。大きな黒玉や強い色ムラ・模様ムラがあればお墓に使っていくことが難しくなります。

逆に言うと、製品として出来上がってきたお墓の石は、作り手が吟味を重ねて合格ラインを超えた良品であるということですね。

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近くの地面を見ると石になり切れなかった、と言うのかあるいは風化しかけたというべきなのか、見た目は御影石なのに踏むと崩れるような塊が転がっていました。

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こうした風景を眺めていると、無機質に感じられる石にもドラマや心があるように感じられてなりません。そこに佇み景色を眺めているようなこの石は、どこの誰のお墓になっていくんでしょうか。

また、よろしくお願いします。


以前アメブロでも芝山石の記事を書いています。こちらもぜひご覧ください。

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