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稲城市にあるお寺さんで補修工事を行ってきました。

こちらのお墓はちょうど崖(というほど大げさではありませんが)の際近くに出来ています。外柵は白河石製、セメントと相性の良い石なのに階段の脇で口が開いてしまっています。おそらく作って40年近くは経過していると思われます。

ちなみにここの墓地は弊社の施工。この手の外柵では必ず鉄筋コンクリートの基礎を作り、据付けてあります。崖に近いので、しっかりと根切りして転圧も充分にしているはず。それでも荷重がかかることで、基礎下の地盤ごと谷側に下がってしまったのですね。

こうした条件の現場では、今なら間違いなく地盤調査を提案します。そして補強が必要ならお施主様の了解のもと、立地にあった対策を行います。でもお墓工事で地盤の補強と言っても、昔はせいぜい松の木杭を打ち込むくらい。立地によってでしょうが、杭は支持層に届かなければ効果は期待できません。

言い訳しているようで心苦しいですが、今の常識が昔も常識だったとは限らないということです。

そんなことを踏まえた上での話ですが…。

石塔の傾きを補修するには、大きく分けると以下のいずれかということになると思います。

  1. 外柵や石塔を外し、地盤補強工事からやり直す
    問題の根本的な解決を目指すやり方です。地盤補強の手段は現場の状況に合うものを選んでいくべきでしょう。ただしそれなりの費用が発生することが予測されます。
  1. 石塔の傾きのみ補正する
    対処療法的なやり方だと思います。長い目で見た場合にはまた補修が必要になるケースもあり得ると思います。外柵の傾きは直りませんが、費用的には抑えることができます。

今回はお施主様と話し合い、2の方法で補修することになりました。諸事情を勘案しての結論だと思っています。

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本来ならば根本解決を目指すべきなのかもしれません。しかしながらお墓を取り巻く状況は、皆それぞれ異なります。ベストでなくベター、あるいはセカンドベストがどこなのかを考えることも場合によっては必要だと考えます。

石塔の各部材で少しづつ調整、傾きを修正してみました。墓誌も手直ししたので、見た目の不安定感が取り除けたと思います。外柵自体も施工後の年数が経過しているので、急激な沈下は考えにくいところです。

問題の先送りに思えるかもしれませんが、実際には理屈で片付けられることばかりではありません。こうした選択もありだろうと思っています。お施主様にご満足いただけるといいのですが。

また、よろしくお願いします。


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