想定外な時こそ一番いい選択を。登戸の石屋はこう思う


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彼岸前日でしたが、近くのお寺まで外柵の据付に行ってきました。先日紹介した滝根みかげの9寸角石塔が据付けられるお墓です。

材料は先日アンカー用の穴あけ等、下ごしらえと検品済みです。上の写真のぎざぎざのある面は基礎コンクリートと接する面、ここに据付のモルタルが入ります。

おかげでとりあえずは順調に作業が進みましたが、一点だけ想定外のことが。数本の部材の厚みと長さがそれぞれ5厘(約1.5ミリ)ほど伸びていたのです。

実は検品時に承知していたのですが1.5ミリ程度の誤差の場合、据付けてみたら案外寸法通りに収まることもあります。(計測時に多少の誤差などもあるのでその影響もあると思います)

そうしたことでトライをしてみたのですが…。

一つの部材だけなら目地で十分吸収可能な誤差も、いくつかになると、やはり少し厳しくなります。何とか押し込んものの目地が細く、間に入る部材が少し窮屈そうになってしまいました。あと3ミリ、いや2ミリ程度でも目地があればな、っていう感じです。

あまり目地が狭ければ合口に接着剤も入りません。それに何より見た目も大事なこと、やっぱり妥協はできません。残念ながら取り外し、おとなしく持ち帰ってきました。

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幸か不幸か明日からお彼岸。据付作業も中断なので、弊社工場で切削加工することにします。

正直な話、時に想定した通りに作業が運ばないこともあります。でもそうした時の対処こそ大切なんだと私は考えます。大切なお墓を扱っているからこそ、その場面で一番いい選択を。そんなふうに思います。

また、よろしくお願いします。