施工年の古い大谷石の外柵。昭和40年代あたりの施工でしょうか。川崎近郊では墓地に行けばまだまだ見かけます。

この石は凝灰岩に分類される石材のため、花崗岩や安山岩に比べると劣化が早い性質を持っています。

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ある外柵(弊社施工)の階段ですが、だいぶ傷んでいますね。足が乗る部分なのでお墓参りの時には要注意です。こうした状態になると、さすがにお施主様から相談いただくことが多くなります。傷んだ部分の取り換えを希望される方もいらっしゃいますね。

ただし、こうした大谷石製外柵。部位によっては交換が難しいこともあれば、あるいは他の部材まで傷みが進んでいて対処療法的な修繕が適さないことが多かったりします。

また、一部を新しいものに変えたとしても既存部分がそのままでは、いずれ古いところが壊れてくるのが必定。そうしたことから大谷石製の外柵は全面的なリフォームを考えていくのが現実的ではないでしょうか。

決して大げさにして金額を多く取りたいということではないんです。予算を小出しにして都度修繕しても、結局は悪い部分がまた出てくる。だから解体して新たに基礎コンクリートを打設、外柵を作り直す。これが最終的にはそこのお施主さんの為でもあると考えます。

こんなふうに書いていると、いい加減なことを言ってやらなくていい工事までさせるつもりじゃ・・・なんて思われるといけませんね。ちょっと次の写真を見てください。

大谷石リフォーム

先ほどの弊社施工の大谷石外柵を側面から写しています。

石塔は地面の中にもぐっている大谷石製納骨室が支えています。地面の下にある大谷石は劣化しない(もともと土中にあるから)ので、石塔はそう傾いたりしていません。でも塔婆立てはご覧のとおり、後ろに傾いてしまっています

実はこの石塔と塔婆立ては弊社施工ではありません。だからどんな施工方法をしたのか、わかりません。それを承知であえて言うならば、大谷石外柵の上に御影石を乗せるのはやっぱり無理があります。(しかも塔婆立てに笠まで載せて重さを増している)

私ならとてもお勧めはできないですね。それがたとえお施主様の希望だったとしても。

大谷石の外柵は鉄筋コンクリートの基礎がないことが多い。その上に劣化が早めな大谷石の性質、重めの御影石が上に乗ることで傾いでしまうことは容易に推察できますから。

ただし!

劣化した大谷石を前にして、どんな対処方法をお勧めしていくか。これに関してはそこのお宅の状況によっても変わってきます。「新しい御影石で全部やり直す以外に手はない」、なんて必ず言うわけじゃありません。

そのお墓をあとどれくらいの期間にわたって使っていくのか、そのお宅の事情はどうなのか。こんなことも勘案してベストな選択をしていけばいいのではないでしょうか。

大谷石製のお墓、劣化で心配な方はぜひご相談ください。

また、よろしくお願いします。