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五輪塔への文字彫刻の段取り中の様子です。今回は梵字の彫刻後にサライ仕上げを予定しています。

その前に、空・風・火・水・地の各部材を重ねて正面になるところを決めていきます。

お墓に使う石は天然石。正面になる面はいい加減に決めているのではなく、しっかりと吟味して決定しています。

理由は天然石であるから。人にもエクボやほくろがあるのと同じように、石にもそれぞれ黒玉や白玉といった目があります。自然の産物なので、全部が同じように完全に揃ったものなんてあり得ません。これはその石だけが持つ個性と言っていいもの。味わいだと思います。

そうは言っても、一番良い面を正面やお墓の目につく方(見つきと呼んでいます)に向けたり、白玉・黒玉は見えない側にもっていったりなど色々算段をします。それらが位置的に文字が彫れるあたりなら、そこにまわしたりするなどして調整もします。

形が出来上がった石塔に対し、こんな感じで文字の位置や大きさ・バランスを微調整しながら彫刻に入っていくというわけです。トータル的な判断が要求されますね。

原石を採掘し、石塔に生まれ変われる石はその一部。つまり石塔は吟味を重ねて作製されています。これは、その過程で様々な理由ではじかれてしまう石が存在するということです。

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石塔に命を吹き込む文字彫刻。

たとえ石塔が外国産・外国工場の加工でも、文字彫刻は必ず日本の職人の手で。こんなふうに思う理由がここにあります。(※写真の五輪塔はいずれも国産材の国内加工品です。)

また、よろしくお願いします。